Project/Area Number |
23K03363
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 14020:Nuclear fusion-related
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
伊神 弘恵 核融合科学研究所, 研究部, 准教授 (10390634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋田 美栄子 核融合科学研究所, 研究部, 教授 (00273219)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 波動-波動相互作用 / 突発現象 / 非線形相互作用 / 突発的波動放射 / サイクロトロン波 |
Outline of Research at the Start |
磁場閉じ込め実験室プラズマにおいて、強度が突発的に成長/減衰する超高次イオンサイクロトロン波周波数帯に多数の周波数ピークを持つ放射が観測されている。私達は空間的に離れた2領域どちらでも共鳴条件を満たす特徴的な周波数の波を媒介として、局所的プラズマパラメータ変化が離れた領域での波動突発的成長/減衰に影響しているのではという仮説に基き、・波動間の非線形な結合関係を明らかにする詳細解析・波動励起の素過程およびモード変換を介した伝播過程を明らかにするための解析を実施し、地球磁気圏などにも存在する、「空間的に離れた領域のパラメータが相互に影響しあって発達するような突発現象の発達機構の解明」に挑む。
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Outline of Annual Research Achievements |
大型ヘリカル装置では接線方向への中性粒子入射と電子サイクロトロン波入射をほぼ同時に開始して立ち上げたプラズマ放電初期に低域混成周波数(f_LH)とその高調波周波数帯(n*f_LH)において、イオンサイクロトロン周波数(f_IC)の間隔の縞状のピークスペクトル構造( f = n*f_LH + m*f_IC) を持ち突発的・脈動的に強度が時間変化する放射が観測されている。
放射信号のバイコヒーレンス解析を行ったところ、f = 1*f_LH とf = 1*f_LH + 1*f_IC に相当する周波数(252 MHz, 288 MHz)の波動が、他のピーク周波数の波動と強い結合関係があることがわかった。放射を観測しているアンテナに近い縦長断面において、252MHz は規格化小半径 rho = 0.7 となる位置でのイオンサイクロトロン周波数( 36 MHz) の7倍高調波周波数及び低域混成周波数に一致し、288MHz は 低域混成周波数にイオンサイクロトロン周波数を足した周波数に一致することから、低域混成共鳴とイオンサイクロトロン共鳴が重なっている二重共鳴において三波共鳴条件が成立してサイドバンドの周波数の波動が励起されたと考えられる。288MHzはまた、rho=0.2となる位置でのイオンサイクロトロン周波数(41MHz)の7倍高調波周波数にほぼ一致する。この位置では205MHzが低域混成周波数でありかつイオンサイクロトロン周波数の4倍高調波となっている。計測した高周波信号にバンドパスフィルタ処理をしてヒルベルト変換を行い、41MHz の 2倍及び4倍高調波である82MHzと164MHzの周波数の信号強度の時間変化を抽出すると、同様の処理をした288MHzの周波数のミリ秒の時間スケールでの信号強度変化と連動していることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画調書では、・非線形相互作用の解析、・エンベロープ解析、・波動分散及び伝播解析、・イオンの粒子軌道計算、・損失イオンプローブ計測結果の参照、を行うとしている。 2023年度は ・バイスペクトル解析を実施し、強い非線形相互作用をしている波動の周波数を特定できた。 ・バンドパスフィルタとヒルベルト変換を用いたエンベロープ解析を実施し、rho=0.2 と rho=0.7 で励起され得る波動の強度変化が連動していることが確かめられた。 ・TASK-DPコードを用いた波動分散解析から、磁場に完全に垂直ではない伝播を仮定すると、イオンバーンシュタイン波のブランチで線型不安定となるこを確認した。 損失イオンプローブ計測は適用磁場配位がマッチしておらず有意なデータを得られていない。粒子軌道計算については、ヘリウムビーム入射時に突発的放射が観測される放電に対して実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
・非線形相互作用の解析、・エンベロープ解析、・波動分散解析、を突発的放射が観測される放電・時間帯において幅広く実施する。エンベロープ解析はより短い時間幅での詳細解析を行い、異なる周波数間の波動の成長率を比較する。 また、波動伝播解析を行うための数値計算コード開発を進める。
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