Project/Area Number |
23K03365
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 14020:Nuclear fusion-related
|
Research Institution | National Institutes for Quantum Science and Technology |
Principal Investigator |
相羽 信行 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 那珂研究所 先進プラズマ研究部, グループリーダー (20414584)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | 磁場閉じ込め核融合 / エッジローカライズドモード / QH-mode / 拡張MHDモデル / トカマク / プラズマ回転 / MHD安定性 / ELM |
Outline of Research at the Start |
磁場閉じ込め核融合炉で、エッジローカライズドモード(ELM)を抑制しつつ高いプラズマ圧力を安定に維持しうる運転状態(WPQH-mode)について、同運転状態時に観測される電磁揺動(QCM)の発生原因を同定する数値解析研究を行う。WPQH-modeの実験データを用いた定量解析を実施してQCM発生条件の鍵となる物理効果を解明する。並行して、WPQH-modeのプラズマ圧力を安定に高める方法を検討し、既存実験装置での実証実験を提案・実施する。これらの結果を基に、核融合原型炉でのELM抑制運転と高いプラズマ圧力を両立した運転状態を検討し、経済性を有する核融合炉の実現に向けた指針を得る。
|
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者が開発したプラズマ回転およびイオン反磁性ドリフト効果を考慮した拡張MHD安定性解析コードMINERVA-DIを用いて,米国DIII-D装置におけるエッジローカライズドモード(ELM)抑制運転の1つであるquiescent H-mode (QH-mode)が得られる運転領域の同定を試みた.研究代表者のこれまでの研究で,QH-modeではプラズマ電流を主因として発生するMHDモード(K/PM)が回転により安定化されることを明らかにし,この安定化がQH-modeで観測される周辺高調波振動(EHO)を引き起こす要因と考えられることを示し,さらに周辺閉じ込め改善領域(ペデスタル)のイオン温度が高いほどMHDモードが安定化される一方,ペデスタルの位置がプラズマ表面に近づくほどK/PMが不安定化されることを明らかにした. 令和5年度はこの理解を踏まえて,QH-mode状態が得られる運転領域の同定を目的として,DIII-D装置での実験結果の数値解析を実施した.この実験では,QH-mode状態となったプラズマにおいて回転速度を減少させてELMが発生する状態に一旦遷移させたのちに回転を再び増加させることでQH-mode状態が回復おり,解析は最初のQH-mode,ELM発生時および2回目のQH-modeのそれぞれの状態に対して行った.その結果,QH-modeでは高いイオン温度が重要であることが確認できたが,ペデスタル分布の位置が表面近くに存在する場合にもELMが発生することが明らかになった.これは,高いイオン温度と速いプラズマ回転により「QH-mode運転領域」が広く得られることがQH-modeの実現に不可欠であり,ペデスタルが表面近傍に存在しても,イオン温度や回転速度の低下により同運転領域が狭くなり,プラズマがこの領域外に出た場合にはELMが発生することを示した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和5年度においては,「標準的な」quiescent H-mode(QH-mode)の運転領域の同定についての研究成果が国際会議(IAEA核融合エネルギー会議)の口頭発表に選出されたため,この成果をより有意義なものにするための研究活動に重きを置かざるをえず,本研究課題の主な解析対象である「幅広いペデスタルを持つQH-mode(WPQH-mode)」については予備的な解析に着手するにとどまった.但し,WPQH-modeの実験専門家との情報交換は順調に進められており,令和6年度は同研究者の所属する米国General Atomics社を訪問してより詳細な解析に着手する予定である.
|
Strategy for Future Research Activity |
令和6年度はWPQH-modeの具体的な解析に着手する.そのために,米国General Atomics社に所属するWPQH-modeに関する実験研究の第一人者を訪問し,解析に適した条件を持つ実験データの提供や計算結果に関する解釈などの議論を進める.
|