Project/Area Number |
23K03445
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 16010:Astronomy-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
朝比奈 雄太 筑波大学, 計算科学研究センター, 助教 (00783771)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 降着円盤 / ブラックホール / 磁気流体シミュレーション |
Outline of Research at the Start |
ブラックホール周囲のガスが降着する際にブラックホールを取り巻く降着円盤が形成される。質量降着によりガスは重力エネルギーを解放し、そのエネルギーの一部が輻射エネルギーなどに変換されることで、強力な放射やジェットが形成されると考えられている。 ブラックホールの自転軸と降着円盤の回転軸が一致しない状況では、BHの自転による時空の引きずり効果によって降着円盤は回るコマのように歳差運動するようになる。 本研究では一般相対論的輻射磁気流体力学計算を実施することで、時空の引きずりによって歳差運動する降着円盤の構造とダイナミクスの解明、及びジェットの歳差運動や光度の周期変動が現れる条件を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
超大光度X線源の準周期的な光度変動や歳差ジェットの起源を調べるために、一般相対論的輻射磁気流体コードUWABAMIを用いて、歳差運動する超臨界降着円盤の長時間3次元シミュレーションを実施した。ブラックホールの自転軸と降着円盤の回転軸の不一致による一般相対論的な時空の引きずりの効果によって、降着円盤は歳差運動する。輻射を考慮していない先行研究の結果と同様に、ブラックホールの自転軸ではなく、降着円盤の回転軸方向に光速の30%以上の速度を持つジェットが形成された。また輻射エネルギーの放出方向も降着円盤の回転軸方向であることがわかった。さらにジェットの噴出方向と輻射エネルギーの放出方向が降着円盤の歳差運動と共に歳差運動していることを明らかにした。現在は歳差周期の1/4程度の時間まで計算できており、今後同じ周期で歳差運動していくと仮定すると、その周期は10秒程度となり、超大光度X線源で観測されている光度変動の周期と同程度であることが推測できる。また、シミュレーション結果を用いて光度を計算することにより、実際に光度が数十倍以上上昇し、その後減光していく様子を得ることができた。以上の結果をまとめた論文をThe Astrophysical Journalに投稿した。 本年度はさらなる計算の高速化のため、領域毎に時間ステップ数を変化させるLocal Adaptive Time Stepping法を実装した。ブラックホール遠方の時間ステップ数を減らすことにより、従来と比べ約10倍程度の高速化に成功した。また、超大規模計算にむけてOpenMPを実装し、コードのハイブリッド化を実施中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一般相対論的輻射磁気流体コードUWABAMIを用いて歳差運動する超臨界降着円盤の長時間計算を実施できた。本結果をまとめた論文をThe Astrophysical Journalに投稿・改訂を進めることができた。 さらに本コードのLocal Adaptive Time Stepping法を用いた高速化やOpenMPの実装など、計算の高速化にも成功した。 以上から本年度の研究の進捗はおおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
現在の計算では歳差周期の1/4までの時間しか追うことができていないので、さらなる長時間計算を実施し、周期的な光度変動の詳細を調査する予定である。現在の計算では歳差周期はほぼ一定であるが歳差周期は時間変動するのか、どの程度増光するのか、他に特徴的な光度振動はないか、ジェットの噴出エネルギーは一定かなどの時間変動を詳しく調べる。 また、質量降着率や初期トーラスの位置、初期トーラスの傾きなどを変化させたパラメータサーベイを実施し、歳差周期や光度変動の増減の幅、ジェットの噴出エネルギーなどがどのように変わるかを調べる。 これらの計算を、理化学研究所の富岳や東大・筑波大のスーパーコンピュータWisteria、国立天文台のアテルイII及びHPE Cray XD2000で実施する。
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