• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to previous page

Determination of formation age of a giant crater on the asteroid Vesta based on (U-Th)/He ages of zircons

Research Project

Project/Area Number 23K03474
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 17010:Space and planetary sciences-related
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

羽場 麻希子  東京工業大学, 理学院, 助教 (30598438)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
KeywordsHED隕石 / 高精度Cr同位体比分析 / ジルコン / (U-Th)/He年代分析 / 小惑星ベスタ / 巨大クレーター / (U-Th)/He年代 / 形成年代
Outline of Research at the Start

小惑星ベスタの南極域には,小惑星で最大のレアシルヴィアクレーターが存在する.分化隕石の大部分を占めるHED隕石群は,この巨大クレーターから放出されたV型小惑星を経由し地球に飛来したことが提唱されている.そのため,レアシルヴィアクレーターは探査による観測だけでなく隕石の物質科学的研究を行うことのできる唯一の小惑星クレーターであり,その形成年代を知ることは,ベスタから地球への物質輸送システムを理解する上で重要である.本研究では,衝突年代を示すと予想されるジルコンの(U-Th)/He年代測定法をベスタ起源隕石に適用することにより,レアシルヴィアクレーターの形成年代を決定することを試みる.

Outline of Annual Research Achievements

本年度はCr同位体比によるベスタ起源隕石の検証と分析鉱物試料の調整を行った。まず、分析に用いるHED隕石(特に同位体組成の報告がない砂漠隕石)が本当にベスタ起源隕石であるかを検証するため、複数のHED隕石(Millbillillie, NWA 12338, NWA 11247, NWA 11455)のCr同位体比分析を行った。本年度はHED隕石の高精度Cr同位体比分析の確立を目的としたため、岩相がシンプルな玄武岩質ユークライトおよび集積岩ユークライトを用いることとした。粉末化したHED隕石を高圧高温酸分解容器を用いて完全分解し、DGA-normalレジンおよび陽イオン交換樹脂を用いた3段階の化学分離によりCrを分離・精製した。精製したCrをタングステンフィラメントに塗布し、表面電離型質量分析計(MC-TIMS, TRITON plus)を用いてCr同位体比分析を行った。今回分析したHED隕石のε54Cr(54Cr/52Cr比の標準物質からのずれを10,000分率で表したもの)は一般的なHED隕石の文献値(ε54Cr = ~-0.6 - -0.8)と誤差範囲で一致していることが確認された。
一方で、HED隕石およびメソシデライト隕石から分離したジルコン粒子の(U-Th)/He年代分析の確立に向けた実験を行った。まず、ジルコン粒子のHe同位体を測定した後、ジルコン粒子を加熱炉から回収することを可能にするため、従来のアルミ箔の代わりに高純度ニッケル箔を使用することにした。このニッケル箔は1000℃までの加熱で形状が変化せずHeのブランクが十分に低いことが使用の条件であったが、これらの条件を満たすことが実際の加熱実験から確認された。また、ジルコン粒子のU-Th濃度は完全分解後に同位体希釈法を用いて分析することを予定しているため、UおよびThのスパイクの調整を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は申請書に記載した初年度の実施事項を概ね行うことができたため、本研究はおおむね順調に進展していると評価した。本年度は次年度に本格的に行う予定の隕石ジルコン粒子の(U-Th)/He年代分析に必要となる分析試料の準備や実験手法の確立を目指し実験を進めた。本研究の中でまず実験手法を確立しなければならなかったジルコン粒子のHe同位体分析および加熱炉からの試料の回収の部分は首尾よく行うことができることを確認できた。また、対象とするジルコン粒子のUおよびTh量は非常に少ないことが予想されるため、ジルコン分解時のUおよびThブランクを極力低減する必要がある。本年度はジルコン分解時のブランクを低減するため、高圧高温分解で用いる容器のブランク低減化および分解で用いる酸試薬のブランクの低減化に取り組んだ。

Strategy for Future Research Activity

次年度は計画通り、ジルコン粒子の分離が完了している複数のメソシデライト試料の分析を行う予定である。隕石ジルコンの(U-Th)/He年代を算出する際に宇宙線起源He量を差し引く必要があるため、メソシデライト隕石の全岩の希ガス同位体測定を行い、宇宙線照射年代を見積もる。その後、メソシデライトのジルコンをニッケル箔に包み、希ガス質量分析計の加熱炉で1000℃、30分で加熱し、Heのみを分析する。He分析後、加熱炉からニッケル箔に包まれたジルコン試料を回収し、クリーンルーム内で試料をテフロン容器に移す。ジルコンはフッ酸以外の酸では全く溶解しないため、ニッケル箔のみを塩酸で溶解する。ジルコン粒子を高純度硝酸で洗浄後、U-Thスパイクを添加しジルコン粒子を低ブランク仕様の高圧高温分解容器で完全に分解する。ジルコン溶液を乾固後、0.5M硝酸で調整し、四重極型ICP-MSを用いてUおよびTh濃度を測定する。また、溶液の一部を分取し、四重極型ICP-MSを用いたZr定量分析を行うことで、分析に用いた試料量を計算から求める。得られたジルコンのHe、U、Th濃度を組み合わせ,各隕石のジルコンの(U-Th)/He年代を算出する。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi