Project/Area Number |
23K03599
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 18010:Mechanics of materials and materials-related
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Research Institution | Kobe City College of Technology |
Principal Investigator |
田邉 大貴 神戸市立工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (70792216)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | CFRTP / CNT / マルチセンシング / 融着接合 / 接合強度 |
Outline of Research at the Start |
本研究は,炭素繊維強化熱可塑性プラスチック(熱可塑性CFRP)部材の成形・接合時の状態や,構造部材として使用時の変形やひずみ,損傷をマルチセンシングするために,単層カーボンナノチューブと多層カーボンナノチューブおよび熱可塑性樹脂を複合化したハイブリッドCNTセンサを創製し,熱可塑性CFRP部材に実装する.具体的には,各種CNTと熱可塑性樹脂をナノコンポジット化してフィルム状のセンサを創製し,熱可塑性CFRPの層間や融着接合部にセンサを配置させ,成形や接合挙動および強度特性に及ぼす影響を解明するとともに,層間や融着接合部の状態や損傷を監視するためのマルチセンシング手法を確立する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,炭素繊維強化熱可塑性プラスチック(熱可塑性CFRP)部材の変形や損傷をマルチセンシングするために,単層カーボンナノチューブ(SWCNT)や多層カーボンナノチューブ(MWCNT)および熱可塑性樹脂を複合化したハイブリッドCNTセンサを創製し,熱可塑性CFRP部材に実装させ,電気抵抗変化を利用したセンシング手法を確立することを目的としている.
具体的には,各種CNTと熱可塑性樹脂をナノコンポジット化してフィルム状のセンサを創製し,力学的特性と電気的特性を明らかにする.その後,熱可塑性CFRPの層間や融着接合部にセンサを配置させ,層間や融着接合部の成形・接合挙動と強度特性に及ぼす影響を解明するとともに,層間や融着接合部の状態や健全性を監視するためのマルチセンシング手法を確立することを目指している.
本年度は,CNTセンサを創製するために,各種CNTを熱可塑性樹脂に添加し,導電性を有するフィルム状のセンサを創製した.作製したフィルム状センサの導電率や感度を,低抵抗率計やデジタルマルチメータ等を用いて測定し,CNTの添加がセンシングのための電気的特性に及ぼす影響を評価した.今後は,作製したセンサをプリプレグの層間や積層板の融着接合層として適用し,導入済みの超音波融着接合装置や卓上型自動積層成形装置および射出成形機を用いて,融着接合や積層成形,ハイブリッド射出成形を試み,センサから得られる電気抵抗変化と,装置側から得られる荷重や温度,圧力等を同定しながらモニタリングを行う.その際,加熱・加圧・冷却条件等の加熱溶融現象に及ぼす普遍的な影響因子を明らかにする.また,融着接合部に添加された各種CNTが接合強度や融着現象に及ぼす影響を評価する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では,CNTセンサを創製し,熱可塑性CFRPの層間や融着接合部として適用し,電気抵抗変化を利用したセンシング評価により,成形時や融着接合時の層間や接合部の現象を監視するとともに,成形・融着接合後の層間や接合部の健全性を監視する“マルチセンシング手法”を確立することを目的としている.
本年度は,SWCNTやMWCNTと熱可塑性樹脂をナノコンポジット化させ,融着接合部の接合強度の向上に寄与するための力学的特性と,センシングのためのセンサとして必要な電気的特性を両立したCNTセンサの創製を試みた.その結果,SWCNTに関しては電気抵抗値が顕著に低下するパーコレーション閾値と考えられる添加量を明らかにし,SEM等による微視観察により,分散性の評価も行うことができている.また,熱可塑性CFRPの超音波融着接合部にフィルム状のCNTセンサを実装し,融着接合後の接合強度の評価を行い,適正なCNT添加量や混練条件を見出すことができている.
以上のような研究成果により,概ね順調に進展していると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究成果により得られたフィルム状のCNTセンサを,プリプレグの層間や積層板の融着接合層として適用し,導入済みの超音波融着接合装置や卓上型自動積層成形装置および射出成形機を用いて,融着接合や各種成形を試み,センサから得られる電気抵抗変化と,装置側から得られる荷重や温度,圧力等を同定しながらモニタリングを行う.その際,加熱・加圧・冷却条件等の加熱溶融現象に及ぼす普遍的な影響因子を明らかにする.また,融着接合部に添加された各種CNTが接合強度や融着現象に及ぼす影響を評価する.
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