Project/Area Number |
23K03627
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 18020:Manufacturing and production engineering-related
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
清家 善之 愛知工業大学, 工学部, 教授 (70584069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 竜雄 愛知工業大学, 工学部, 教授 (40230073)
真田 俊之 静岡大学, 工学部, 教授 (50403978)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 半導体 / 二流体スプレー / 静電気障害 / 洗浄 / 誘導帯電 / 深層学習 / 二酸化炭素 / スプレー |
Outline of Research at the Start |
半導体はすべて産業の基盤であり、現在日本ではこの半導体産業の復権を目指している。半導体のスプレー洗浄はパーティクル除去やレジスト剥離等で有効な手法であるが、純水をスプレーするためにデバイスに静電気障害を生じさせるという課題がある。従来、この静電気障害の対策は純水に炭酸ガスを注入し、純水の比抵抗値を下げて行っていたが、SGDsの観点からCO2の使用量を減らす必要がある。また配線幅数ナノメートルの最先端半導体の微細化に伴い、静電気障害が生じやすいために、早急にこの問題を解決する必要がある。本研究は半導体の静電気障害を誘導帯電技術とAI技術を駆使して、これらの課題を解決することである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、半導体洗浄プロセスで課題となっている半導体の静電気障害及び静電気障害対策として行われている純水へのCO2の使用量低減について、①最先端半導体の純水スプレー洗浄時に脱CO2を目指して、いかに静電気障害を抑制するか、②純水スプレー洗浄による半導体素子上の静電気破壊のメカニズムは解明できるか、③静電気障害を事前に予知することができないか、④考案した手法がCO2の削減も含め有効であるか、という学術的「問い」と捉え、革新的な半導体洗浄プロセスを生み出すことを目指している。 令和5年度の研究成果として、具体的なテーマとして「誘導帯電による純水スプレー洗浄時の静電気障害の抑制技術の確立」「静電気破壊のメカニズムの解明」「AIを用いた静電気障害防止技術の予知技術探求」を実施した。 1. 誘導帯電による純水スプレー洗浄時の静電気障害の抑制技術の確立 二流体スプレーノズル先端の直近に誘導帯電素子を接地し、噴霧する直前の純水に高電場を与えることで、飛行液滴中の電荷を制御できることを確認された。この方法は、従来のCO2水やアンモニア水素水を用いることなく、静電気障害を抑制することができることを示唆している。 2.静電気破壊のメカニズムの解明 酸化膜付シリコンウェハへ二流体スプレーした場合、酸化膜表面の電位は負極性を示し、表面二流体スプレーの飛行液滴の速度が速いほど、電位が負極性側に大きくなった。この結果は二流体スプレーでの洗浄力と電位の大きさはトレードオフに関係性にあり、洗浄力が高くなるほど、半導体の静電気障害が起きやすくなることを示唆している。 3.AIを用いた静電気障害防止技術の予知技術探求 二流体スプレーした直後の飛行液滴を高速度カメラで撮影し、その画像より深層学習を用いて二流体スプレーの噴射条件を推測するアルゴリズムを作成して検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究はおおむね順調に進んでいる。 ただし、二流体スプレーした飛行液滴に含まれる電荷は正極性であるのに対し、シリコンウェハ表面の電位は負極性であった。通常、正極性の電荷を与えられたウェハ表面の電位は正極性を示すはずである。これは二流体スプレーされた純水とウェハ表面の摩擦帯電により、負極性になったものと推測している。今後、この現象を物理的に解明していく。
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Strategy for Future Research Activity |
1. 誘導帯電による純水スプレー洗浄時の静電気障害の抑制技術の確立 誘導帯電によって、飛行液滴中の電荷を制御できることを確認したが、来年度以降、実際に二流体スプレーノズルに誘導帯電素子を組み込み、誘導体帯電の効果を検証する。またこの誘導帯電によって電荷分離した電子は純水供給側のアースへと移動していると推測しているが、その現象についても追及していく。 2.静電気破壊のメカニズムの解明 酸化膜付シリコンウェハへ二流体スプレーした場合、酸化膜表面の電位は負極性を示した。今後、シリコンウェハ上の膜種やウェハ上のパターンによってどのような電位分布を示すか、調査する。 3.AIを用いた静電気障害防止技術の予知技術探求 二流体スプレーした直後の飛行液滴を高速度カメラで撮影し、その画像より深層学習を用いて二流体スプレーの噴射条件を推測するアルゴリズムを作成して検証した。今後、深層学習の精度を向上させ、システム化していく。
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