微細加工面の摩擦化学反応によるハイブリッドポリマーベアリング自己潤滑膜の制御
Project/Area Number |
23K03647
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 18040:Machine elements and tribology-related
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
古池 仁暢 宮崎大学, 工学部, 助教 (40603329)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2026: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2025: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2024: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
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Keywords | Rolling Contact Wear / PEEK film / Graphite / Surface defect / Fatigue crack / Plastic radial bearing / Microgroove / Tribology / 自己潤滑膜 / 摩擦化学反応 / なじみ面 / 樹脂機械要素 / トライボロジー |
Outline of Research at the Start |
ハイブリッド高分子機械要素に自己修復材料の概念となじみ面設計を取り入れ摩擦摩耗を制御することで寿命リスク低減と低摩擦性能を達成でき,輸送機器,エネルギー機器,医療機器材料分野などに自己修復機素の適用を拡げ飛躍的に応用が期待される.この目的を達成するために樹脂表面にマイクロ・ナノ微細加工を施した自己修復軸受試験体を用いた研究を行う.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、特殊環境下で使用が期待されるプラスチックとセラミックからなるハイブリッド軸受に表面微細加工を導入し自己潤滑膜の再生と摩擦摩耗の低減を両立で制御することである。摩擦化学反応により生成する自己潤滑膜は低摩擦や損傷修復ひいては長寿命に寄与する。自己潤滑膜が薄く拡がったなじみ面の状態を形成し維持することが長寿命化と摩擦摩耗低減に繋がる。 R5年度は微細溝を有する軌道輪上に生じるPEEK軸受の疲労き裂についてPEEKグラファイトフィルムの影響を調査した。水中環境下で特定のラジアル荷重および回転速度条件で軸受の転動疲労試験を行い、転がり疲労により疲労き裂が発生し進展した。この軌道輪表面に表面損傷が生じた軸受を用いて、ドライ環境で所定のラジアル荷重を設定し回転速度を低中速回転600rpmから段階的に変化させ総回転数100万回まで摩擦・転動疲労試験を実施し、PEEKグラファイトフィルム成膜の状態を観察した。その結果ドライ環境では一概にき裂が進展することはなく、ナノ粒子の炭素成分を含むPEEKグラファイトフィルムが軌道輪表面を薄く全周を覆ったことが確認された。さらに加えて、摩擦熱と繰り返し圧縮応力が原因で軌道輪表面フィルム層近傍にて塑性流動が生じていることが分かった。この時に表面き裂の一部で、き裂が閉じ表面の融着が生じる場合があることを確認した。このことは選択的にPEEKグラファイトフィルムのレイヤーを試験体表面に形成させることで、表面き裂欠陥のサイズを減少あるいは表面破壊を遅延/修復させる可能性が得られたことを示唆している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね順調に進展した理由として、学内外設備の効果的な利用により試験片分析を行えたことが挙げられる。アウトプットとして学会で発表を行い,論文を出版した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、転がり摩擦面内の各位置でのレイヤーの詳細や構造等を明らかにする。インナーに溝加工を施したラジアル型PEEK軸受を用いて摩擦・転動疲労試験およびドライおよび水中の環境サイクル試験を継続する予定である。各試験条件ごとに溝の各部位でのフィルム生成量について詳細に調査を行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)