ディンプル面による熱伝達促進での粗面影響層厚さを考慮した多目的最適化とPOD解析
Project/Area Number |
23K03709
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 19020:Thermal engineering-related
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
村田 章 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60239522)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 脈動流 / 伝熱促進 / ガスタービン翼 / ディンプル / 非定常法 / 流れの可視化 / 多目的最適化 / POD解析 / 熱工学 / 流体工学 / エネルギー効率化 / 省エネルギー |
Outline of Research at the Start |
ガスタービン翼内部冷却は高効率化に必須な技術であり,低圧力損失で高熱伝達率な凹みディンプルは有力な粗面形状である.本研究では,最初にディンプル面による影響層厚さを考慮した片側ディンプル面チャネル脈動流の数値解析を行い,実験計画法・応答曲面法・多目的最適化により熱伝達促進におけるディンプル面形状と脈動条件の最適解群を求める.次にその最適解群の代表ケースでの乱流変動を再現する数値解析と粒子画像流速計測の結果の流れ場の直交モード分解解析によって,最適形状・脈動パラメータの熱伝達促進・影響層厚さ決定要因の原理説明を行う.数値解析の結果は,伝熱計測,粒子画像流速計測,より高精度な数値解析で検証する.
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Outline of Annual Research Achievements |
申請者のこれまでの成果から凹みディンプルは壁面近傍の流れの変化で伝熱促進をなし,定常流では30度の面回転が最適値であり,比較的低い周波数での脈動化は熱伝達率と伝熱性能係数(同一送風動力での熱伝達性能)を向上させることが明らかになっている.そこで本研究では,ディンプル面回転角度,ディンプル配列に加え,ディンプル前縁角度と深さを変化させての多目的最適化(目的関数はディンプル面の熱伝達率,圧力損失,影響層厚さ指標として対向平滑面の熱伝達率とせん断応力)を実施し,その最適化結果にPOD(Proper Orthogonal Decomposition,固有直交分解)解析を適用し,原理説明を行うことを目的とする. 流路形状は実験と計算で同一である.ディンプル面形状は,面回転(0-75度)で傾斜させ,配列(in-line, staggered, その中間)は斜め幅方向へディンプル位置をずらして作成する.初年度は,ディンプル前縁角度と深さを一定としてレイノルズ平均モデルRANS(Reynolds Averaged Navier-Stokes)による形状・脈動条件の多目的最適化計算を行った.さらにLES(Large Eddy Simulation)を用いた多目的最適解4点での検証も行った.さらに先行的に限られた条件でのPOD解析も行い,2から4程度のモード積算で周期的な剥離渦の生成・消滅とその温度変化が再現できることを確認した.計算と並行して非定常法伝熱計測とステレオPTV(Particle Tracking Velocimetry)多断面計測を行い,多目的最適解で検証を行えるよう,より高い脈動周波数・流速振幅の実現方法を検討した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計算ではディンプル前縁角度と深さを一定としたものの,多目的最適化計算を行い,また,多目的最適解4点での格子再生成をしてのRANS再解析やLESによる最適解の検証を先行して行った.さらに,対向平滑面での熱伝達率とせん断応力を目的関数に加えた場合と加えない場合の多目的最適解の違いの検討も行った.POD解析についても並行して限られた条件で行うことができ,計算については当初の計画以上に進展した.一方,伝熱実験と3成分PTV計測では,多目的最適解に対応した高い脈動周波数・流速振幅の実現に時間を要しており,やや遅れている状況である.そのため総合的におおむね順調に進展と判断した.今後,実験では脈動発生部である柔軟壁・柔軟パイプの改良を行い,多目的最適解に対応した条件達成を目指す.
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Strategy for Future Research Activity |
初年度は,計算については当初の計画よりも進展させることができた.2年度目はさらにディンプル前縁角度と深さを変化させての多目的最適化を行うとともに,その多目的最適解でのLES解析とPOD解析を行うことで,最適形状・脈動パラメータの熱伝達促進・対向平滑面への影響層厚さの決定要因の原理説明を行う.伝熱実験とPTV計測については先ず多目的最適解の中の比較的低い脈動周波数・流速振幅のものを対象とした計測を行うとともに,より高い脈動周波数と流速振幅実現のための装置改良を継続する.
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)