Project/Area Number |
23K03713
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 19020:Thermal engineering-related
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
植木 祥高 東京理科大学, 先進工学部電子システム工学科, 准教授 (50731957)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | データ駆動型音響診断 / 深層学習 / 機械学習 / 沸騰 / 音響工学 / 混相流 / 音響計測・診断 / 異常検知 |
Outline of Research at the Start |
機械学習による高確度の音響識別により,沸騰発生を早期に検知し,事象推移に至る物理現象をほぼ時間遅れ無く把握する新たな安全性強化技術(データ駆動型音響診断)を創出する.これにより深刻な損傷に至るまでに事象進展の防止や緩和策を可能とするより安全なシステム概念の構築に寄与する.本技術の実現にあたり技術的・学理的に課題であった「沸騰」と「気液混相場」の音響学理を明らかにするとともに,高確度な診断を与える情報工学技術を構築する.
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Outline of Annual Research Achievements |
機械学習による高確度の音響識別により、冷却材沸騰発生を早期に検知し、事象推移に至る物理現象をほぼ時間遅れ無く把握するデータ駆動型音響診断技術を創出することを目的とし、本技術の実現にあたり技術的・学理的に課題であった「沸騰」と「気液混相場」の音響学理を構築するとともに、高確度な診断を与える情報工学技術を開拓することが目標である。 沸騰音響実験を通じて、音源の理論推定と影響因子抽出を行った。沸騰時の音圧発生メカニズムとして、主に蒸気泡の生成・消滅により生じる音圧発生と伝熱面の共振現象に起因するもので構成されていることを示唆する結果を得ており、沸騰音源の物理機構の理解が進展した。 加えて、沸騰発生検知・状態検知を実現する機械学習モデルの構築と性能評価を行った。取得した音響データを時間ー周波数表現の二次元データに変換し、熱流束とともに教師データとした畳み込みニューラルネットワークモデル(ラベル分類及び回帰分析)を実装した。ラベル分類においては機械学習における説明可能性の付与を目的に識別根拠の可視化手法を適用し、機械学習モデルがラベル分類において重要度が高いと判断した沸騰音の周波数帯域を明らかにした。回帰分析においては、音響データから高精度の沸騰熱流束の定量的予測(決定係数が0.99)が可能であることを実証した。また、気液混相場における発生音を取得、分析することにより周波数特徴・特性の理解が進んだ。 上述の成果をまとめると本研究の主要な実績は以下の通りである。沸騰現象の音圧発生メカニズム及び発生音の属性・特性の把握が進展するとともに、取得した音響基礎知見とデータを活用した沸騰の発生・状態を高精度に検出できる説明可能性を有した機械学習手法を構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
沸騰音響実験を通じた音源の理論推定と影響因子抽出により、沸騰時の音圧発生メカニズムに関する理解が進展した。それに加え、機械学習モデルが高精度の識別・検出が実現できていること、識別根拠の可視化手法により機械学習モデルが重要度が高いと判断した沸騰音の周波数帯域の抽出が実現できており、データ駆動型音響診断の技術構築が順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画に従って研究を遂行するとともに、創出した成果を国内外の学会での研究発表、原著論文として出版を目指す。
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