Project/Area Number |
23K03755
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 20020:Robotics and intelligent system-related
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
遠藤 央 東京工業大学, 工学院, 特任准教授 (50547825)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
|
Keywords | 複合領域設計最適化 / 最適設計 / 並列処理 / マニピュレータ / 産業用ロボット / 複合領域最適化 / 人協働ロボット / 並列分散処理 |
Outline of Research at the Start |
本申請課題では機械・電気・情報の分野にまたがるロボットの設計を研究対象とする。近年、部品レベルでは種々の最適化ツールにより高性能な設計が得られる。しかし、全体の最適化は実用されていない。全体を対象とする手法は複合領域最適化と呼ばれ、飛行機などを対象に研究が続けられている。しかし、計算コストの課題から対象を限定する必要がある。これらを受け、本研究はロボットを対象に複合領域最適化を適用する。さらに、昨今発展がめまぐるしい並列計算技術を応用することで、従来になく広い範囲を同時に最適化する手法の開発にも挑む。
|
Outline of Annual Research Achievements |
研究は設計者が介在しない計算機の自律計算によりロボット全体の要求仕様を実現することを長期的目標とし,ロボットへの複合領域設計最適化(MDO)の適用に取り組む.MDOは航空機などを中心に議論されてきたが,現状ではコンセプトが先行し現実的な時間で最適値を得るためには粗い計算にする必要がある.本研究では昨今の計算機の分散処理系に着目し速度と精度を両立するMDO手法の開発に取り組む.またマニピュレータを対象とし検証を進める. このために本研究では新たなMDOアーキテクチャの構築に取り組む.さらに一般的には排反である計算速度と精度の両立を目指す異種複数手法の並列計算や,提案するアーキテクチャの計算に適した計算機ネットワークを構築する.ネットワーク上で各並列計算を協調させることで高速かつ高精度なMDOを実現する.検証は市販マニピュレータなどのスペックと比較して手法の有効性を確認する. これまでに逐次最適化と呼ばれる複数の領域を直列に計算するMDOのアーキテクチャにならい議論を進めている.具体的にはマニピュレータの幾何学的領域(作業空間)と動力学的領域(軌道と駆動系)に着目し,全体の質量最小化を課題と設定している.これまでに逐次最適化の最適化問題だけでなく,解析自体も最適化問題とするアーキテクチャにより計算の高速化および高精度化を実現した.GPUなどの一般的高速化を用いずに従来の総当たりによる計算に比較して14.5%の計算時間で1/100オーダーの計算精度を実現した. 現状では上記のアーキテクチャをさらに拡張し,複数の領域および解析を並列に計算する手法について議論を進めている.また,複数の計算機により並列処理する最適化ネットワークの構築を進めており,成果をまとめる段階である.要求仕様を設定した実問題による検証も並行して進めている.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究ではR05年度にアーキテクチャの構築および異種複数手法の並列処理の2つの課題に取り組み,研究機関を通してブラッシュアップしていく計画である.またR06年度から分散系とスパコンを前提とした計算ネットワークの構築およびネットワークにおける計算の協調に取り組む計画であり,これらの検証はマニピュレータの実問題を対象に進める. R05年度においてアーキテクチャの基礎的な形を検討し,拡張の方向性について議論を進めた.またそれを用いて計画に先駆けて実問題を対象に検証し,高速かつ高精度であることを確認できた.この点では計画通り進捗が得られ,検証もできたことから当初の計画以上であると言える.またさらに分散系を前提とした計算機ネットワークの構築は概ね完了しており,それを協調させる仕組み作りに取り掛かっている.この点でも計画より進捗が得られている. 一方で,異種複数手法の並列処理については現状で構想レベルであり遅れている.上記の2点について計画より進捗があるが,1点において遅れが発生しているため,全体として概ね順調であると判断した.
|
Strategy for Future Research Activity |
R06年度においては現在までに得られた成果や知見に基づき研究を進める.異種複数手法の並列化について,構想確認のための実装において計算時間が多大になることが確認されており,検証の効率化のために計算機ネットワークの構築および計算の協調を先駆けて進める予定である.これによりアーキテクチャの拡張および異種複数手法の並列化の進捗の加速を目指す.さらに実問題による検証も並行して進め,幾何学的領域および動力学的領域に,材料強度や制御を含めた検証も進める予定である. 全体として計画は前後するものの進捗が困難になる課題等はなく,計画そのものの変更は不要であると考える.
|