Project/Area Number |
23K03803
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21010:Power engineering-related
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
堺 和人 東洋大学, 理工学部, 教授 (40377099)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | モータ / 発電機 / 高出力密度 / エアギャップワインディング / 両側給電 / 二重給電 / 鉄損 / 磁気飽和 / 電気自動車 / 電気飛行機 |
Outline of Research at the Start |
カーボンニュートラルとエネルギー問題の解決策は電動化と省エネであり、可変速モータがキー技術になる。電気自動車の電費向上や大型車への展開では現状以上の高出力密度のモータ、電動やハイブリッド航空機では、飛躍的な高出力密度のモータが必須となる。本研究では、電気自動車用として現状の2倍以上の出力密度、電動航空機用として世界目標の 8~20 kW/kg を超える 20kW/kg 以上の重量当りの出力の可変速モータの技術を得ることを目的とする。モータの固定子と回転子の回転磁界が磁気結合するように両側に制御された交流電流を供給して出力を倍増する。この革新技術を創出し、解析を駆使して作用と特性を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
航空機の電気推進化は、カーボンニュートラルと3次元空間移動の革新的な移動システムを実現するが、推進用モータ・発電機の重量当たりの出力(出力密度)の飛躍的な向上が必須である。本研究は、高出力密度のモータと発電機の新技術の創出、理論、設計・特性評価法等を得ることを目的とする。初年の令和5年度では、高出力密度の技術方策の柱を提案し、磁界解析で有効性を検証し、基本特性を把握した。高出力密度の方策は超高速回転と大幅な軽量である。従来機の約20倍(電気自動車用モータの2~3倍)以上の超高速回転化を目標とし、回転速度に比例した出力の増加が期待できるが、一方で高周波による鉄損の増加の問題が生じる。そこで、固定子と回転子の両方にエアギャップワインディングの巻線を適用して大幅な軽量化を図り、同時に鉄心歯部の鉄損を零にできる。また、固定子と回転子の両側から給電する両側給電によって出力の大幅な増加を図った。まず、両側給電の電磁気的作用の把握と出力増の検証を行うため、誘導機では世界最高の出力密度のTesla Model S の電気自動車用誘導モータに両側給電を適用したモデルを作成して磁界解析を行った。両側給電モデルはModel S の1.3倍の高トルクとなるが、鉄心歯の磁気飽和によって1.3倍に留まっている。そこで、エアギャップワインディングと両側給電の作用を生かすような従来とは異なる設計(回転子と固定子の外径比 0.75,従来0.5~0.6)を行った。本提案機は鉄心歯の磁気飽和によるトルク低下と鉄損の影響はなく、Tesla model Sと同じ体積に換算して出力は1.9倍の427kWの大出力と96%の高効率が得られた。また、鉄心歯を設ける場合は、1次と2次のアンペアターンの比率は1にすることで磁気飽和によるトルク増加率の低下が緩和されるなど多くの貴重な知見が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
令和5年度は、世界最高性能の電気自動車Teslaの高出力密度設計の誘導モータに両側給電技術を適用して磁界解析を用いて検討、高出力密度化に対する両側給電の有効性が確認された。また、鉄心歯の磁気飽和によって両側給電によるトルク増加率が低下し、鉄損も大きいことが確認された。つぎに固定子と回転子巻線の両方にエアギャップワインディングの構成として両側給電を適用し、これらの技術が効果的に作用する設計によって同一周波数で 1.9倍 の高出力が得られた。また、鉄心歯の鉄損は零にでき、磁気飽和の影響がなくなることで 96% の高効率が得られ、最大トルクの発生する1次と2次の電流ベクトルの位相差を確認することができた。 これらの成果から、モータ・発電機の高出力密度を実現するための技術として、エアギャップワインディングと両側給電の技術を提案して有効性を実証し、また多くの知見も得られたので、本研究は計画以上に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は令和5年度で得られた両側給電とエアギャップワインディングの技術を用いてモータ・発電機のさらなる高性能化を図る。また、磁界共振結合技術の適用もさらに加えて特性の検討を行う。また、航空機の電気推進で注目されている永久磁石モータにおいても従来を超える技術についても検討を行う。
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