Stabilization of Cyber-Physical Electric Power Systems by Cooperative Control of Distributed Inverter Sources
Project/Area Number |
23K03811
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21010:Power engineering-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
斎藤 浩海 東北大学, 工学研究科, 教授 (10202079)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 電力システム / インバータ電源 / サイバーフィジカルシステム / 安定性 / マルチエージェント |
Outline of Research at the Start |
インバータを介して交流送配電網に接続する再生可能エネルギー電源(以下,INV電源)が主体となった電力システムでは,その安定性がインバータの制御特性に大きく左右される. 本研究では,このINV電源主体の電力システムをインバータ群をインターフェースとしたサイバーフィジカル電力システムと見立て,そのサイバーシステムに対応するインバータ制御系を通信網でネットワーク化し,かつマルチエージェントシステムとして構築することにより,大規模電力システムの安定化を図る方法の研究を行う.
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Outline of Annual Research Achievements |
インバータを介して交流送配電網に接続する再生可能エネルギー電源(以下、INV電源)が主体となった電力システムでは、インバータの制御の仕方によって電力システムの安定性が左右される。本研究では、このような電力システムで生じ得る不安定現象の調査・分析し、サイバーフィジカルシステムとしての電力システムの安定性評価法ならびにマルチエージェントシステムを応用したネットワーク化インバータ制御系を開発することを目的としている。 今年度はバッテリー付設のINV電源群を電力システムの一次周波数制御に用いる際のネットワーク化インバータ制御系の基本原理を考案した。考案した制御系の特徴は、充電率(以下、SoC)の異なる多数のバッテリー間で貯蔵エネルギーを融通してSoCが一致するように充放電を行うと同時に、一次周波数制御の機能を果たすように充放電制御を行うと、一次周波数制御の継続能力を向上させることができる点である。この考案したSoC均等化一次周波数周波数制御の有効性を、バッテリー付INV電源が3台の場合の小規模電力システムモデルの計算機シミュレーションにより明らかにした。また、バッテリー付INV電源群の制御系にマルチエージェントシステムの平均合意アルゴリズムを導入し、INV電源間において局所的な通信エラーが生じても、考案した制御系が機能できることを確認した。さらにバッテリーの劣化特性を表わすモデルを導入し、考案した制御系がバッテリーの劣化に及ぼす影響の基礎的検討も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
バッテリー付INV電源群を電力システムの一次周波数制御に適用する際に、バッテリーの充電率SoCを均等化しながら周波数変動を抑制する制御原理を考案し、これを電気学会電力・エネルギー部門大会で発表した。 また、考案したSoC均等化一次周波数制御にマルチエージェントシステムの平均合意アルゴリズムを応用することにより、INV電源間に通信エラーが発生してもINV電源群全体としての制御能力を完全に損なうことなく一次周波数制御を行えることを明らかにし、これをIEEEの国際会議で発表した。 さらに考案したINV電源群の制御がバッテリーの劣化に及ぼす影響についても基本的な検討を行い、その成果を電気学会全国大会において発表した。 以上より、本研究の進捗状況はおおむね順調であると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は次の内容について研究を進める予定である。 今年度考案したバッテリー付INV電源によるSoC均等化一次周波数制御の性能は、INV電源の電力ネットワーク内における接続位置によって、電圧や送電容量の制約を受ける可能性がある。そこで電力ネットワークの電気的特性を含めた電力システムモデルを用いて、考案したSoC均等化一次周波数制御の性能評価を行う。また、それらの制約を考慮した一次周波数制御の考案を試みる。 次に、各INV電源が個々の目的、例えば太陽光発電の出力一定化の目的のために、バッテリーの充放電を制御している正常時の制御モードから、電源脱落などの一次周波数制御を実施しなければならない緊急時の制御モードに切り替える際、そのモードの移行が安定に実行できるか否かをハイブリッドシステムの安定性の観点から検討を試みる。特に制御モード切り替え時におけるバッテリーのSoCの不均一性が一次周波数制御の性能にどのような影響を与えるのかを解析する。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)