Project/Area Number |
23K03836
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21020:Communication and network engineering-related
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
和田 忠浩 静岡大学, 工学部, 教授 (00303529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 将人 琉球大学, 工学部, 准教授 (30335476)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 流星バースト通信 / 低緯度地域 / ソフトウェアモデム / ダイバーシチ受信 / インドネシア |
Outline of Research at the Start |
現在、無線通信分野では様々な新しい要素技術が多数提案されているが、これらの技術が流星バースト通信(MBC)システムに適用されている例はほとんどない。MBCでは、伝送路が発生する時刻が予測できず、伝送路の継続時間も極めて短いという欠点があり、そのため、これらの要素技術の適用によって通信性能の大幅な改善が期待できる。本研究では、MBCシステムへ、ダイバーシチ受信や高性能誤り訂正符号などの新しい要素技術を適用することによる通信性能向上に関して理論検討する。この結果を検証するため、国内やインドネシアで構築しているMBCシステムでの実証実験に向け、ソフトウェアモデムへ実装を行いその性能を評価する。
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Outline of Annual Research Achievements |
流星が地球の大気圏に突入する際、大気との摩擦により電離気体柱(流星バースト) が発生する。 流星バースト通信(MBC)は、この流星バーストによる低VHF 帯電波の反射現象を利用した見通し外通信であり、最大2000km離れた通信局間で、大規模なインフラを必要とせずデータ伝送を実現できる。そのためMBCは大量のデータ伝送を必要としない、環境観測や気象観測システムなどに応用されている。現在、赤道地域でのMBCの利用を目指しインドネシアでMBC実証実験をしてお り、本課題では数年に渡る継続実験により、低緯度地域でのMBC性能や通信路特性を明らかにし、それに対応した送受信システムの改善と、ソフトウェアモデムへの実装に関する研究を行う。 MBCでは、アンダーデンスバーストとオーバーデンスバーストの2種類の流星バーストからの電波反射が考えられ、これまでの通信路モデル化に関する研究の多くは、アンダーデンスバーストによる反射現象を考慮したものであった。しかし、インドネシアでのMBC実験の観測結果より、雑音電力が比較的大きいことから、流星バーストによる反射波についてオーバーデンスによるものが支配的であると考えられた。そのため、オーバーデンスバーストからの反射波を考慮したMBC通信路モデルの提案を行い、そしてピーク受信電力分布の理論式を解析的に導出した。さらに、その解析モデルに基づき、通信プロトコルを考慮したシミュレーションによって, 提案した通信路モデルの評価を行った。また、流星バーストの発生率の推定値を求めて、MBCの各種システムパラメータの変化が通信性能に与える影響について調査した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
流星バースト通信の低緯度地域での性能を明らかにするため、インドネシアの大学の協力のもとMBC実証実験を継続している。従来のMBC通信路の検討では、流星バーストによる反射波の受信電力がアンダーデンスバーストモデルに基づく指数減衰すると仮定し、反射効率のピーク分布に対してのみオーバーデンスバーストの影響を考慮した簡易通信路モデルが使用されてきた。しかし、インドネシアでの実証実験から、MBC通信の環境雑音がこれまでのものと比較し大きい様子が観測され、そのため、MBCにおいてオーバーデンスバーストによる伝送が優勢になっているものと考えられた。そのため、オーバーデンスバーストの時間変化やピーク分布を考慮したより実際的な流星バースト通信路モデルの提案を行い、その性能を数学的に解析した。さらに、プロトコルと解析結果を考慮し、受信電力のピーク値分布を指標とした提案モデルのシミュレーションを行った。そのシミュレーション結果とインドネシア実証実験の結果と比較し、提案モデルがインドネシア流星バースト実験の実証実験を比較的良く近似できていることが確認できた。また、本研究で導出した理論式に流星バーストの発生率を組み合わせ、各種システムパラメータの変化がシステム性能に与える影響を調査した。これらの結果は、流星バースト通信の性能改善に寄与し、低緯度地域の利用を考慮したMBCソフトウェアモデム実装のための知見の一部が得られたものと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
発生する流星数は、時刻や季節等によって変動することから、赤道地域でのMBC実証実験を長期間に渡って行う必要があり、今後もインドネシアの大学の協力の下、データ収集や観測を継続的に実施する予定である。これまでのインドネシア実験の観測から、雑音電力が他の環境より比較的大きいという結果に加え、日変動による変化が顕著であるとの結果が得られている。そのため、その雑音の日変動も考慮した通信路モデルについての検討が必要である。これまで流星バースト通信路の受信電力の変動下のための誤り訂正符号の適用について検討を進めてきているが、さらにMBCプロトコルを考慮した誤り訂正符号に関する検討を行う。特にポーラ符号を応答パケットに適用することを考え、スループット特性の改善を図る。
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