Project/Area Number |
23K03858
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21020:Communication and network engineering-related
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
高橋 賢 広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (60359106)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | GNSS / 準天頂衛星みちびき / Galileo / 災害・危機管理通報 / 災害情報 / 移動無線受信 |
Outline of Research at the Start |
準天頂衛星みちびきは,災害情報メッセージも放送している.一方,欧州の測位衛星Galileoにおいても,災害情報メッセージ放送が検討され,みちびきとの間で,メッセージレベルの互換が見込まれる.本研究では,電池駆動の小さな機器にて,この両者の災害情報メッセージを長期にわたり取得できる学術的方法の結論を得ることを目指す. みちびきの災害情報メッセージ受信には,信号伝送の構造上,消費電力が大きくなる課題がある.また,みちびきとGalileoとで信号形式が異なるために,そのままでは両者の同時受信は困難である.本研究課題では,信号の特徴抽出により,消費電力削減を見込む.
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Outline of Annual Research Achievements |
準天頂測位衛星「みちびき」は、測位信号だけでなく、災害・危機管理通報(DCR: disaster and crisis management report)メッセージも放送している。測位衛星による災害情報伝送は、みちびきが世界を先導し、欧州Galileo衛星にて計画中のEWS(early warning system)メッセージとの共通化が進められている。一方、移動受信機は、消費電力の低減が求められる.本研究の目的は、みちびきとGalileoの災害情報メッセージを低消費電力にて移動受信できる方法の結論を得ることである.このために、当初、1. L1S信号単独受信、2. メッセージ予測に基づく投機的間欠受信、および3. みちびきDCRメッセージとGalileo EWSメッセージの同時受信、のテーマそれぞれを1年間にて実施することを計画した。 当該年度は、当初計画を変更し、3.のDCRメッセージとEWSメッセージの同時受信テーマを実施した。DCRメッセージの解析を進めた一方、今後Galileoにて放送される可能性のあるI/NAV航法メッセージの移動受信実験を実施した。市販受信機とソフトウェア無線受信機の両方を用い、Galileo I/NAVを受信し、その特性を解析した。この結果は、一つの測位衛星受信機、あるいはスマートフォン内の測位チップにて、日欧共通に災害情報を受信できるようになることが期待できる。 Galileoにおいては、EWSメッセージをC/NAV航法メッセージに重畳して放送する可能性もある。そのため、現在、C/NAVにて放送している高精度測位メッセージHAS(high accuracy service)のメッセージ解析も実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、当初、1. L1S信号単独受信、2. メッセージ予測に基づく投機的間欠受信、および3. みちびきDCRメッセージとGalileo EWSメッセージの同時受信、のテーマそれぞれを1年間にて実施する計画であった。 当該年度中に、この共通メッセージがCMAF(common alert message format)として、日欧両政府から発表された。また、みちびきから、従来のDCRに加えて、この共通フォーマットによるDCX(satellite report for disaster and crisis management report - extended information)の試験放送が開始された。 そのため、研究計画を変更し、項目3.を優先して実施した。具体的には、Galileoにおいて災害メッセージが放送される可能性の高いC/NAVとI/NAVのメッセージ受信の研究を実施した。この研究成果を電子情報通信学会スマート無線研究会、コミュニケーションシステム研究会、および宇宙航行エレクトロニクス研究会にて発表した。 また、項目1.のたたみ込み符号化されたL1S信号の効率的復号方法の検討も並行して実施し、その結果を電子情報通信学会スマート無線研究会にて発表した。 これらのことから、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
みちびきにてDCXフォーマットによる災害情報の提供が始まったことから、研究項目をより具体化する。みちびきにおいては、DCRとDCXとの同時受信を行えるようにする一方、Galileo EWSの開始に向けてI/NAVとC/NAVの効率的移動受信方法の研究を行う。 研究を通して作成したソフトウェアやハードウェア作成データをGitHub等のオープンコミュニティに提供することにより、研究成果を広く社会に還元する予定である。
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