Project/Area Number |
23K03861
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21020:Communication and network engineering-related
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
齋藤 健太郎 鳥取大学, 工学研究科, 教授 (40756665)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 無線通信 / 電波伝搬 / UAV / 伝搬環境制御 |
Outline of Research at the Start |
6Gでは通信容量の更なる大容量化のため30GHz以上のミリ波・テラヘルツ波帯の無線周波数の活用が期待されている.しかしこれらの周波数帯では伝搬損失が極めて高く,また家具や小さな構造物・人体等により容易に遮蔽されてしまうため,従来の移動通信システムと同様の設計で安定した通信品質を維持する事は困難である.本研究では,UAV等の自律的に移動できる機器に無線基地局を搭載し,カメラ画像と電波の伝搬路推定技術を組み合わせて伝搬路遮蔽等の通信品質劣化を回避する技術について研究を行う.本研究により無線通信のロバスト性を抜本的に向上する事ができ,次世代移動通信システムの普及を推し進める事が期待できる.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究プロジェクトでは無線通信における電波伝搬環境を良好な状態に維持するため,周囲の通信環境を把握し自律的に飛行制御を行う技術の確立を目的としている.本年度は移動できるUAV無線基地局の実現のための,実験システムの実装や初期評価等を行った.まずUAVに搭載可能な小型チャネルサウンダを商用ソフトウェア無線プラットフォームUSRP上に実装した.信号波形はマルチトーンNewman phase信号であり,用途に応じて通信帯域を変更する事ができる.開発したチャネルサウンダに関して4.8GHz帯で実験試験局免許を取得した.またUAV局で受信した異なる位置の無線信号を仮想アレーアンテナ信号処理により合成し,受信電波の到来方向や距離等を高精度に推定するシステムを構築した.仮想アレーアンテナ信号処理では無線信号を受信した正確な座標を記録する必要があるが,UAV用Total Stationによる位置測位を行いセンチメートル以下の精度でUAV飛行座標をトラッキングするシステムを構築した.最後に,両者を統合しUAVの3次元飛行位置をリアルタイムで追跡しながら,各飛行位置での電波伝搬チャネルを計測するシステムを構築した.実装したUAVシステムを用いて屋内環境で4.8GHz帯電波伝搬測定を行った.電波伝搬実験では,UAVを測定エリア内の1m×1mの範囲内を格子状に飛行させ,各測定地点における伝搬測定データを仮想アレー法により合成する事で,電波の到来方向推定を行った.実験の結果,極めて高解像度(Half-Power Beam Width 5°)で到来方向推定が可能である事を示した.研究成果については国内学会で3件の研究発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本年度は,実験システムのプロトタイプの実装や初期評価等を完了する事ができ,次年度以降 本格的に研究を行うための準備を十分に行う事ができた.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は,本年度開発したUAVシステムを改良し,電波伝搬チャネルの測定精度向上について検討を行う予定である.また,測定した伝搬チャネルデータから通信環境の電波伝搬メカニズムを推定し,通信品質を最適化する位置へUAV無線基地局を自動飛行させるという研究の主目的についても検討を進める予定である.
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