Creation of layered high-temperature superconductor spin valves
Project/Area Number |
23K03952
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21060:Electron device and electronic equipment-related
|
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
入江 晃亘 宇都宮大学, 工学部, 教授 (90241843)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
|
Keywords | 高温超伝導体 / スピントロニクス / 固有ジョセフソン接合 / 超伝導材料・素子 / 低温物性 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,近年急速に発展を遂げているスピントロニクス素子の更なる高機能化を目指して,Bi系層状酸化物高温超伝導体の結晶構造に由来する固有ジョセフソン接合列に着目し,電磁気的に結合した多数接合系に発現する集団的量子機能と磁性によるスピントロニクスを融合した新しい超伝導スピントロニクスの開拓とその実用化に資する基盤技術の探求を目的とする。面直スピンバルブ構造により固有ジョセフソン接合列におけるスピン輸送メカニズムを解明し,スピン流の制御方法を確立するともに,量子コヒーレンスとスピン注入による磁気秩序の相互干渉により生じうる新奇励起状態を探索し,新奇な原理で動作するスピンデバイスの開発を目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,近年急速に発展を遂げているスピントロニクス素子の更なる高機能化を目指して,Bi系層状酸化物高温超伝導体の結晶構造に由来する固有ジョセフソン接合列に着目し,電磁気的に結合した多数接合系に発現する集団的量子機能と磁性によるスピントロニクスを融合した新しい超伝導スピントロニクスの開拓とその実用化に資する基盤技術の探求を目的としている。初年度は,まず多数接合からなる固有ジョセフソン接合スタックにおける接合間の相互作用を評価するため量子干渉を生じうるSQUID構造を作製し,その臨界電流の磁場依存性並びに電流注入による影響を評価した。固有ジョセフソン接合SQUIDの臨界電流の磁場依存性は,スタック内の接合数が比較的大きかったために明瞭な干渉効果を観測することはできなかったが,SQUIDループの一部に外部から電流を注入した場合,臨界電流の減少が見られた。また,その変化は,ループ上の電流注入する箇所に依存して変化することが分かった。この結果は,外部からの電流注入が固有ジョセフソン接合スタックの集団的位相に影響を与えていることを示唆するものであり,次年度は磁性体/固有ジョセフソン接合スタック構造において,スピン偏極した電流を注入した時の固有ジョセフソン接合特性を評価する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では,初年度から磁性体/固有ジョセフソン接合スタック構造におけるスピン偏極電流の影響を評価する予定であったが,年度途中でエッチング装置が故障したことにより,磁性体/固有ジョセフソン接合スタック構造の作製が困難になったことから,計画を一部変更し,初年度は,固有ジョセフソン接合スタックへスピン偏極のない電流を注入した時の特性を評価することとした。そのため,当初計画よりやや遅れているが,固有ジョセフソン接合スタックへ位相制御された準粒子電流を注入した場合の特性を評価することで,新たな知見が得られた。
|
Strategy for Future Research Activity |
2年目は磁性体/固有ジョセフソン接合スタック構造を作製し,スピン偏極電流と固有ジョセフソン接合特性への影響を評価するとともに,初年度に得られた固有ジョセフソン接合スタックへ位相制御された準粒子電流を注入した時の結果と比較検討することで,高いスピン注入効率の構造を探索する。また,SQUID構造を利用することで,スピン注入が介在する集団的量子干渉を誘発し,その振る舞いを明らかにする。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)