Project/Area Number |
23K04015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 22020:Structure engineering and earthquake engineering-related
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Research Institution | Matsue National College of Technology |
Principal Investigator |
広瀬 望 松江工業高等専門学校, 環境・建設工学科, 教授 (40396768)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 大気腐食環境 / 海塩粒子濃度 / 維持管理 / データ同化実験 / 衛星観測データ / 数値シミュレーション |
Outline of Research at the Start |
沿岸域で生成した海塩粒子は,鋼橋の鋼材腐食やコンクリート橋の塩害を助長する.したがって,海塩粒子濃度の予測精度を向上できれば,道路橋の予防保全に極めて有効である. そこで,本研究は,衛星データ同化手法により,最新の衛星観測技術で得られた海塩粒子量と,大気化学プロセスを考慮した気象モデルを結合させ,海塩粒子濃度の予測精度を飛躍的に向上させる.そして,海上風・海塩粒子濃度・粒径分布の予測結果に基づいて,海塩粒子の生成メカニズムを逆推定し,物理モデルを開発することである.
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Outline of Annual Research Achievements |
研究の実施計画に従い,2023年度は,人工衛星による地球観測で得られた海塩粒子量データ(大気中の全総量)から,放射伝達モデルを用いて,大気中の粒径分布の鉛直プロファイルを推定する手法するための検討を行った. 具体的には,衛星観測データとして,MODIS Terra及びMODIS aquaで観測されたAODデータを用いて,日本域における大気化学の年々変動及び季節変動特性を明らかにするとともに,日本域における空間分布の特徴を抽出するための検討を進めた. また,衛星観測データをデータ同化実験に利活用する手順は次のとおりである.まず,衛星観測データから得られた粒径分布を初期値として,大気化学モデルで繰り返し計算を行い,大気化学モデルの物理パラメータを調整し,予測精度を向上させる必要がある.そして,衛星データを用いたデータ同化手法の開発により推定精度を飛躍的に向上させる衛星観測データで求めた海塩粒子量は,大気の放射伝達に基づく光学的厚さから換算されたものであることを踏まえて,衛星観測データと放射伝達モデルにより,海塩粒子の粒径分布を推定し,WRF/Chemで海塩粒子濃度及びその粒径分布を広域予測するための検討を行った.具体的には,東アジア酸性雨モニタリングネットワーク(EANET)のデータを用いて,MODIS terra及びMODIS aquaによる観測データとの比較を行い,両者の違いを明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
複数の衛星観測データを用いた検討を重点的に進めている状況であるため,数値モデルを用いた数値実験の進捗状況が不十分である.そのため,当初の研究計画を見直し,スーパーコンピューターの利活用を進め,予定している数値実験を効率よく進められるよう工夫して,研究を進める予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策としては,公開されている大気化学の再解析データセット,衛星観測データ,地上観測データの3つを複合的に比較し,研究を進める予定である.また,数値実験の進捗状況が不十分なため,京都大学のスーパーコンピューターによる大気化学プロセスを考慮した領域気象WRF-Chemの数値実験を繰り返し実施し,様々なデータとの比較検討を繰り返し行い,データ同化手法による予測精度向上のための検討を精力的に実施する予定である.
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