Project/Area Number |
23K04058
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 22050:Civil engineering plan and transportation engineering-related
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
出村 嘉史 岐阜大学, 社会システム経営学環, 教授 (90378810)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | ちまた / 近代都市基盤形成 / 産業基盤 / 都市経営 / 木材産業 / 名古屋港 / 一宮耕地整理組合 / 水陸接続 / 流通基盤 |
Outline of Research at the Start |
国土・地域各処からのアプローチの集中点で都市を再定義する際に不可欠と思われる港・駅前・市場など都市の中心機能をもつ界隈を「巷(ちまた)」と定義して概念化する。本研究では、越境して機能する巷の成立要件を明らかにするために、近代に劇的なモビリティの転換を経験しながら都市空間を更新した木曽川水系・伊勢湾の流域に点在する事例として、1)開港場とその後背地(名古屋・四日市)、2)川湊の発達地(桑名・笠松)、3)鉄道駅の拠点化した地(岐阜・大垣・一宮・津島・犬山)に着目し、都市拠点の形成した過程と必要な空間要件を史的資料の収集と解読・比較分析により明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
開港場と後背地域について、明治末年に国際的な開港場となった名古屋(熱田)港に対象を絞り調査を深めた。同港は、名古屋市と合併を経た年に建設され開港場となった。その後、 埠頭を拡大させ、港から鉄道でつながる濃尾平野に展開する産業との関係を強くしていた。そこで、これらの後背地の形成過程について具体的に把握するために、中でも際立つ木材産業に着目することとし、事業誌・専門雑誌・新聞記事・統計資料などの同時代の資料を収集し、輸送の動線の形成過程を明らかにした上で、当事者間のやりとりを追いながら時系列で事象のつながりを整理した。 その結果、木材産業の発展や動線の変化に伴い、関連する土地開発が所謂臨港地域に起こっており、貯木場などの開発と同時に住宅地を含む諸施設の配置による土地経営が実情に応じて進められていたことが明らかになった。流通拠点となるエリア周辺に起こる巷としての都市空間のひとつの典型として注目すべき事象であると考え、さらに追及する予定である。 同時に、一宮の三八市および東海道線停車塲を中心エリアとして、大正期以降に急速な市街化を果たした経緯を調査した。制度上の要として、これまで分析としては看過してきた「耕地整理事業」が市街化の基軸であったことに気付き、急遽これに着目してその後半世紀の顛末を整理した。その結果、耕地整理と水系基盤整備事業(用排水および下水道)に確実なリンクがあったことを発見した。次期はこの顛末と人々の動きをとりまとめて発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
解明される内容によって当初の目的(大きな後背地域と港湾の関係の整理)に対しては、多少遠回りなプロセスになったが、近代港湾の成長過程を明瞭に描くための要素として名古屋港の木材産業に焦点を絞ったことにより、よりグローバルな理解を得られる手がかりを得たと考えている。同時に、3年目に実施する予定だった一宮市周辺の事情に関して、先回りして予備調査を実施したところ、大きな気づきを得ることになり、そのまま深めることができた。研究期間全体から考えると、研究全体の質を上げる大きなステップとなったと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度に深められた内容を整理する作業を次年度の実施内容に加えることで、当初より構想している「巷」の概念が具体化されることが期待できる。 また、次年度は4月から9月までオランダにて研修を行うことが決まっているため、国内事情を相対化する良質な情報として、他国同時期の都市近代化における巷的機能の確認を、調査内容に加える予定である。 以上より、研究期間2年目にあたる2024年度の研究実施計画として当初描いていた川湊の近代化の追求は、着手はするものの年度内にまとめることはせず、むしろ対照としてのヨーロッパの川湊に重点を置くことを全うすることを優先したい。
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