Project/Area Number |
23K04117
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 23010:Building structures and materials-related
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Research Institution | Miyakonojo National College of Technology |
Principal Investigator |
浅野 浩平 都城工業高等専門学校, 建築学科, 准教授 (90735119)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | SFRCC / ひび割れ幅 / パーコレーション転移 / 電気抵抗値 / 導電回路 / 繊維補強 / 導電性 / ひび割れ幅評価 / 黒鉛 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、鋼繊維補強セメント系複合材料(SFRCC)の非破壊的な欠陥評価手法の確立を最終的な目標とし、基礎的情報である、ひび割れが1本生じた場合における体積繊維混入率-ひび割れ幅-電気抵抗率関係の構築し、SFRCCそのものにひび割れセンサ機能を付与させることを目的とする。SFRCC部材を電気回路とし、ひび割れが生じる度に経時変化する抵抗器が追加される直列回路と見做せば、部材全体の損傷の程度を抵抗値の単純和で表現が可能となることが考えられる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、繊維補強セメント系複合材料(FRCC)を利用して、コンクリート構造物の適切なメンテナンス管理を行うことを研究の最終目標とし、手始めに鋼繊維補強セメント系複合材料(SFRCC)に導電性を付与させることによって、生じ得る経年劣化(主にひび割れ)を電気抵抗値に置き換えて検知させることを現在の目的としている。これまでに数値シミュレーションによってSFRCCが導電性を有するための鋼繊維体積混入率の閾値(パーコレーション閾値)は算出されており、SFRCCの導電実験においても、この閾値を超える試験体については電気抵抗値が数百Ωとなるものが確認された。このような試験体に引張加力を行い、ひび割れを誘発させ、ひび割れ幅拡大に伴う電気抵抗値の変化の計測を行った。その結果、ひび割れ幅-電気抵抗値関係については、繊維の寸法、体積繊維混入率に関わらず、終局時において健全時電気抵抗値の概ね10倍程度の増大に留まった。ただし、混入する繊維長が短い場合、ひび割れ幅に追従する能力が小さくなることから、ひび割れ幅に伴う電気抵抗値の増分がより大きい傾向が見られた。したがって、混入する繊維の寸法の組合せ次第では、新たな知見が得られることが考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
SFRCCのひび割れ検知機能を、電気抵抗値で検知することを目的として、調合設計から様々な組み合わせを試してきた。しかしながら、電気抵抗値が顕著な変化を示すような調合がなかなか得られず、得られたとしても再現性がない状態である。SFRCC内部で形成される導電経路の種類(電磁気学的に分類されるような回路の種類)が一定ではないことが考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
現段階において、研究方法は計画時から大きな変更は行わない。主には、調合設計の再考を行う。 ただし、SFRCC内部に形成される導電経路については、ひび割れが生じていない健全時状態、およびひび割れが生じた状態の両者における交流インピーダンスの周波数応答特性について検討し、その回路特性が多様である場合、電気抵抗値以外のパラメータによるひび割れ幅評価、もしくは繊維配向性の制御を試みる。
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