Construction of practical boundary modeling for wave acoustic simulation in a room
Project/Area Number |
23K04144
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 23020:Architectural environment and building equipment-related
|
Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
富来 礼次 大分大学, 理工学部, 教授 (20420648)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 則子 大分大学, 理工学部, 准教授 (00452912)
大鶴 徹 大分大学, 理工学部, 客員教授 (30152193)
奥園 健 神戸大学, 工学研究科, 助教 (40727707)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
|
Keywords | 波動音響シミュレーション / 吸音材料 / モデリング / 精度 / 境界条件 / 有限要素法 / 室内音環境 / 吸音 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,まず,室形状が単純で,全ての境界がRCである矩形室に吸音材・吸音機構を設置した音場を対象に,波動音響シミュレーションと実測を実施する。続いて,窓等の凹凸や壁と天井,床で異なる材を用いている一般の室に吸音材・吸音機構を設置した音場を対象に,波動音響シミュレーションと実測を実施する。この際,吸音材・吸音機構の吸音特性を得るために管内法とEA法の測定を実施し,一般の室の室形状はレーザー計測を行う。それぞれの実測,シミュレーション結果から音響物理指標を算出する。最後に,音響物理指標と計算コストの比較により,室形状と吸音境界の実用的モデル化手法を提案する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
快適で健康的な住環境の実現には,良好な室内音環境が不可欠である。学校の教室や会議室,一般家庭のリビング等比較的小規模な建築室内の音環境設計・予測の高精度化・効率化に繋がる波動音響シミュレーションの利用には,室形状や吸音境界のモデル化がボトルネックの一つとなっている。そこで本研究課題では,建築室内音場を対象とした波動音響シミュレーションにおける,室形状と吸音境界の実用的なモデル化方法を明らかにすることを目指している。本年度は,以下の検討を実施した。 まず実在するRC造矩形室内音場を対象に,実測と実測から推測された吸音境界条件を用いた波動音響シミュレーションを実施し,十分な解析精度が得られることを確認した。続いて,この室に吸音材を設置した場合に,設置した吸音材の吸音境界条件を2つの手法でモデル化した波動音響シミュレーションの結果を実測値と比較した。その結果,研究代表者等の研究室で開発した手法で吸音境界条件をモデル化した際に,JISやISOに記載された手法による測定値でモデル化するよりも実測値に近似することを示した。ただし,前者の場合にもシミュレーションによる減衰曲線および残響時間算出結果とそれぞれの実測値の間に差異が認められた。そこで,その原因を探るため3軸粒子速度センサーを用いた実測を実施した。 また,吸音材の位相特性を無視したモデルと波動的な特性を考慮したモデルを用いた波動音響シミュレーションを,4種類の内装条件の会議室を対象に実施し,両者のシミュレーション結果の比較により,位相特性を無視したモデルを使用した場合の誤差特性について明らかにした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
5種以上の吸音材・吸音機構をそれぞれ設置した音場の音響測定を行う予定であったが,測定システムの故障等が重なり,空室時および1種の吸音材を設置した音場の測定のみであった。一方,波動音響シミュレーションにおける吸音材のモデル化については,3種の手法を試行しており予定以上の進展があった。また,シミュレーション結果と実測値との差異が生じる原因を探るため,3軸粒子速度センサーを利用した実測を追加で実施している。以上より,「おおむね順調に進展している」と判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
初年度の研究成果をふまえ,研究計画に記載した2年目以降の項目として以下を実施する。 1. 実大模型の一室を使用し,5種以上の吸音材・吸音機構をそれぞれ設置した音場の音響測定を行う。また,それぞれの吸音材・吸音機構の音響特性の測定を行う。それぞれの音場に対し,吸音材・吸音機構を3種以上モデル化し波動音響数値シミュレーションを実施する。 2.実大模型で室形状のレーザー計測を行う。また,得られた室形状の測定値を利用する場合と,形状を3種以上簡易化した場合について,波動音響シミュレーションを実施する。 3. 1.および2.の成果を踏まえ,室形状と吸音境界のモデル化方法と計算コストの関係を調査する。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)