Project/Area Number |
23K04148
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 23020:Architectural environment and building equipment-related
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
富樫 英介 工学院大学, 建築学部(公私立大学の部局等), 教授 (00547078)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | VRF / 執務者行動 / エネルギー / 熱環境 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、個別分散型パッケージユニット方式(以下VRF: Variable Refrigerant Flow)を研究対象とする。特に執務者が能動的にコントローラを操作することに注目し、このような不確実な行動がエネルギー性能にどのように影響を与えるのかを定量的に評価する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の特徴は、VRFの物理モデルだけではなく、建物モデルとVRFを操作する執務者もモデル化し、相互作用を表現してそのエネルギー性能を明らかにする点にある。このため、2023年度は既往文献を調査することで、VRFの温度設定を変更する執務者のモデル化を試みた。執務者は固有の熱的嗜好を持ち、着衣によって体温調整し、それでも不満があるときに温度設定値を変える。また、既往研究により執務者の自由な温度調整はその快適性にも影響を及ぼすことがわかったため、多数の文献をもとにその量を定量的に表し、モデルに組み込んだ。さらに、この執務者モデルとVRFとの連成シミュレーションも実施した。執務者が自身の温冷感に従って温度設定値を調整した結果、快適性は高まる。一方で、同一の室内にいる熱的嗜好が極端な執務者(暑がり・寒がり)ことが原因となり、エネルギーは増える傾向となった。 上記のように連成シミュレーションの実行環境が整ったため、このモデルを汎用化し、VRFの運用がエネルギーと快適性にどのように影響するのかを明らかにすることとした。すなわち、多数の人にこの連成解析モデルを配布し、自由な運用を試みてもらうことで、エネルギー性能と快適性がどの程度の分布を持つのかを明らかにすることが狙いである。このために空気調和・衛生工学会およびIBPSAと連携して連成解析モデルを使ったVRF運用の最適化コンペを企画している。 上記で開発した連成解析モデルは既に論文としてまとめ、Journal of Building Performance Simulationに投稿済である。二次査読を無事に終え、2024年6月頃に刊行される見込みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初、2年をかけて開発する予定であった連成解析モデルは、有力な既往研究を見つけることができたために前倒しで開発を終えた。このモデルの論文を前倒しで執筆し、二次査読を終えて、ほぼ採用の見込みとなっている。また、モデル開発のために収集した文献を元に関連する執務者モデルを開発しており、これに関しては既に日本建築学会環境系論文集に投稿して採用・公開されている。
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Strategy for Future Research Activity |
連成解析モデルが当初予定よりも早く構築できたため、応用にも着手しており、2024年度に多数の者にVRFを仮想運用させるコンテストを開催するための準備が整いつつある。2025年度はこの運用結果のデータが入手できる。このデータはVRFの運用に関わる基礎データとして広く公開するとともに、2025年度・2026年度に分析を進めて成果を論文にまとめる予定である。
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