Project/Area Number |
23K04154
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 23030:Architectural planning and city planning-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
森永 良丙 千葉大学, 大学院工学研究院, 准教授 (90312933)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | コーポラティブ住宅 / ジェロントロジー / コミュニティ / 住宅計画 / 高齢者居住 / ジェロントロジー(老年学) |
Outline of Research at the Start |
高齢者居住は、今日の我が国において極めて重要な課題を抱えている。健康・長寿でいるためには住まい・地域コミュニティも大きな影響があり、建築学の領域でも様々な議論がなされている。一方で、近年ジェロントロジー(老年学)と称する学際的な研究領域が注目されており、高齢者のクオリティ・オブ・ライフの向上に新たな視点が求められている。 本研究は、居住者が住まいの計画に参加して先進的な空間を建設し、入居後も積極的にコミュニティ運営に関わってきた入居後40年をむかえるユーコートを対象として、ハード・ソフト両面にわたるジェロントロジカル・コミュニティの実現に向けた方法論を提起することを目的としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、居住者が住まいの計画に参加して先進的な空間を建設し、入居後も積極的に コミュニティ運営に関わってきた築後40年をむかえるコーポラティブ住宅・ユーコートを対象として、ハード・ソフト両面にわたるジェロントロジカル・コミュニティ(ジェロントロジーを標榜するコミュニティ)の実現に向けた方法論を提起することを目的としている。 2023年度は、高齢者居住研究のレピュー・整理、研究対象であるユーコートの最新情報の収集のため予備調査を実施した。あわせて、高齢化が著しい高経年住宅地の高齢居住者への生活サポートの先進事例についても研究を進めた。 具体的には以下の通りである。 ・ユーコートの現況について整理し今後の調査計画を立案するために、居住者キーパーソンにヒアリング調査、及び、資料収集等の予備調査を実施した。入居後40年に至る居住過程を整理するにあたり、全48世帯の現在の概要、高齢居住者の概況、入居者の入れ替わり、高齢化に伴う課題、高齢化に向けた管理組合の活動実態、関連するコミュニティ活動等について情報を収集した。 ・高齢者居住の課題のひとつである居住地における移動に関して、先進事例である千葉市の住宅地の取り組みについて調査した。高齢者の日常生活の一つである日用品買い物の支援の実態と運営組織を評価し、今後の課題について検討した。高齢者居住のサポートは住宅地コミュニティの生成にも一定の寄与があることを明らかにした。本件は、日本建築学会大会学術講演会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度の研究計画である高齢者居住の既往研究の整理、先進事例の調査、分析対象である現在のユーコートに関する予備調査を概ね予定通り実施できた。予備調査の結果を整理したうえで、現在2024年度の調査計画を検討中である。 同時に、高齢者居住のサポートに関する高経年住宅地の先進事例の評価も実施しており、引き続き取り組んでいく。 研究計画のひとつであるユーコート現地での居住者対象のワークショップによる居住者意識の把握は、高齢者向けであるため新型コロナウイルス感染症の影響を鑑み、実施には至らなかった。再度実施を検討する。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度の予備調査の結果を踏まえ、2024年度は高齢者居住の全体的な実態を把握するためヒアリング調査、アンケート調査、及び、住み方調査に関する研究計画を具体的に検討し実施する。 さらに分析対象のユーコートのみならず、コミュニティ活動が充実しており、かつ、高齢化の進んでいる他のコーポラティブ住宅プロジェクトや高経年住宅地の評価研究も可能であるか検討中である。 2024年度の調査結果を2025年度に論文にまとめ公表する。追加調査が必要な場合は、2025年度に早急に実施する。 研究代表者のみの活動とあわせて、同様の問題意識を持つ研究協力者との協働を進め、ジェロントロジカル・コミュニティの内実を明らかにする。
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