Project/Area Number |
23K04164
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 23030:Architectural planning and city planning-related
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
田村 順子 明治大学, 理工学研究科, 特任准教授 (70626069)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2027: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 公共住宅 / 団地 / カンポン / 住環境 / シンガポール / ニューノーマル |
Outline of Research at the Start |
本研究は、集合住宅における住環境を住居と共用空間の利用状況から横断的に調査し、パンデミック前後の空間利用の変容を縦断的に検討する。国内外の公共住宅を対象にI.文献調査、II.公共住宅の現状把握、III.空間利用の実態把握、IV.分析・考察、V.学会発表・論文投稿を予定する。2年計画でIからIVを実行するために4年間で二度の海外実地調査を行い、最終年度は実地調査から得られた知見の取りまとめを行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、集合住宅の住環境を住居と共用空間の利用状況から全体評価を横断的に調査し、空間利用の変容を記述することで縦断的に検討する。公共住宅や低所得住宅に着目して、住民の属性、住居プラン、住空間の快適性、共用空間の利用状況などを調査することで今日における住生活を考察し、住環境の改善を図る空間計画に関する新しい知見を見出すことを目的としている。本研究では、①文献調査、②現地視察・調査、③インタビュー・ヒアリング調査などの調査方法を適度に適用させながら実地調査を行い、以下の修士論文(英語)としてまとめられた。
1)The Implications of the Covid-19 Pandemic on Public Housing Models -Comparative case studies of Public Housing in Tokyo and Singapore- 東京の団地とシンガポールの公共住宅を比較するため、オンラインアンケート調査を実施し、東京では60人、シンガポールでは82人からの回答を得た。そのうち東京では8人、シンガポールでは25人がインタビューに応じ、住居プランを入手し住まい方に関する実地調査を行った。シンガポールのフィールドワークは2023年8月1日から9日にかけて行われた。 2)Comparative Study of Taishido and Kampung in Jakarta -Exploring Bottom-up Strategies in Machizukuri- インドネシア、ジャカルタ市における低所得者住宅地域(カンポン)の住環境を共用空間の利用目的、利用頻度、管理体制・状況の観点からフィールドワークを行った。8月10日から8月12日にかけていくつかのカンポンを訪問し、コミュニティリーダーや住民、合計40人からヒアリング調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
シンガポールでの調査は、オンラインアンケートの実施と現地でのフィールドワークやインタビューが概ね順調に進行した。しかし、東京の団地におけるオンラインアンケートには問題が見られ、更にインタビューの数が非常に少ない結果となった。特に高齢者が多く住む団地では、オンライン形式での協力が難しいという意見もあった。これらの経験を踏まえ、今後の調査方針を見直し、より効果的な方法を模索する必要があると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、住環境を住居と共用空間の利用状況から全体的に評価し、空間利用の変化を記述し縦断的に検討するだけでなく、比較研究にも大きな意義がある。現時点での研究進捗を踏まえ、以下の方針で研究を進めることを計画する。 1)東京の団地調査の継続 前回のフィードバックを活かして調査方法を見直し、住まい方調査を継続する。 2)海外への展開 シンガポールでの調査から得られた知見として、住居面積の広さにより室内での多様なアクティビティが可能だったことが挙げられる。この結果を踏まえ、住居面積が極端に狭い香港の公共住宅に注目し、調査を展開する予定でいる。その準備として、2024年3月14日から3月16日にかけて香港の九龍地区でフィールドワークを実施し、この期間中に香港大学の准教授Rosman Wai先生へのインタビューを含む情報収集を行った。シンガポールの公共住宅は香港をモデルにしているため、この比較研究は適切であるといえる。また、シンガポールと香港が共に英国の植民地だった歴史を背景に、英国やその他のヨーロッパの影響も考慮し、フィールドの拡張可能性を検討する。
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