Project/Area Number |
23K04189
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 23030:Architectural planning and city planning-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
加戸 啓太 千葉大学, 大学院工学研究院, 助教 (60727379)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | Visibility Graph / Graph Neural Network / Floor Plan / 相互情報量クラスタリング / 空間分析 / 3D-isovist / 深層学習 / 三次元点群 / グラフニューラルネットワーク |
Outline of Research at the Start |
isovistはある視点における可視点の集合で視界の広がりを表現する手法である。isovistは、視界の広がりに関する高次なデータであるため、分析にあたっての難しさが指摘できる。そこで、深層学習では高次元データから適切な特徴が抽出されることに着目し、isovistを深層学習に直接入力して処理することを考えた。 本研究は、建築空間内の視点からの視界の広がりを三次元的に表現する3D-isovistを深層学習により処理することで、建築の空間的な構成を定量的に評価可能な特徴量ベクトルとして表現する手法を確立することを試みるものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
建築空間の分析はスペースシンタックス理論を始め従来から様々な研究が行われており、建築分野において重要なテーマである。スペースシンタックス理論のうちisovistはある視点における可視点の集合で視界の広がりを表現する手法である。isovistは、それ自体は高次元なデータであり視界の広がりに関する様々な情報を含む一方、分析にあたっては面積・体積といった指標が適用されており、極めて単純化されて扱われることが指摘できる。そこで申請者は、深層学習では高次元データから適切な特徴が抽出されることに着目し、isovistを深層学習に直接入力して処理することを考えた。 2023年度は、これまでに得たノード(建築空間内のある地点・視点)ごとの特徴量の分布傾向から、空間全体の特徴量を得るにはどのような方法が考えうるか、という観点から研究を進め、ノード位置をランダムとしたVisibility Graph(RVG)をGraph Neural Network(GNN)で分析する手法を提案した。集合住宅の間取りのデータセットを対象とした検討では、これにより間取りの特徴量表現が行えることを示した。特徴量をもとにしたクラスタリングの傾向としては、総面積や個室数など従来の指標によらないクラスタリングが行えていることを示した。特徴量の類似度と間取りの類似度の関係では、似た特徴量をもつ間取りは定性的にも似ていると判断できることを示した。また、間取りにおける各室の接続関係の違いと特徴量の違いに関する分析では、元の間取りの接続関係に改変を加えるたびに元の間取りの特徴量との類似度が低下していくことを示した。 また、建築空間の特徴量表現の手法を考えるための異なるアプローチとして、建築を説明する文章のベクトル表現についても予備的な検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は主として「視界の広がりを定量性のある特徴量ベクトルとして表現すること」「根拠の可視化、妥当性の検証」を行うことを予定していた。 前者については、研究実績の概要に示したように、間取りをノード位置をランダムとしたVisibility Graph(RVG)とし表現し、それをGraph Neural Network(GNN)に入力する手法を提案し、これを用いた検証を先行して行った。この中で、各ノードのもつ特徴量についても比較分析を行い、今のところ、採用しているGNNおよびタスクの設定では、isovist面積などの複雑な情報はクラスタリングの性能には寄与しにくい傾向が観察された。これはノード間が可視関係にあればエッジをつなげるというグラフ化が、高次には視界の広がりを意味しており、isovist由来の特徴量を代替する可能性を示唆していると考えてる。引き続きisovistの特徴量化や、GNNやタスクの設定を変えつつ検証を行う予定である。 後者については、今のところまとまった成果は得られていないが、こちらも2024年度に取り組む予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までの進捗状況に示したように、2024年度はVisibility Graph(RVG)によるグラフ化の際のノードの特徴量について考察を進める予定である。当初計画していたisovistを特徴量化したものを含めることを試みる。また、これまでにGraph Neural Network(GNN)のタスクとして採用しているInvariant Information Clustering(IIC、相互情報量クラスタリング)では、事前に目標とするクラスタリング数を指定する必要があり、この指定がクラスタリングの傾向に大きな影響を与えていることが示唆されている。このあたりについても検討を進める。上記の検討のなかで、根拠の可視化についても取り組むことを計画している。
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