Project/Area Number |
23K04250
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 24020:Marine engineering-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
千賀 英敬 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (60432522)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 単バケット / 波力発電 / 模型実験 / 係留 |
Outline of Research at the Start |
波力発電の発電コストを抑えるには,出力あたりの装置重量を軽くする必要がある. 本研究の対象は,発電機の回転軸を水平かつ波に平行に設置する垂直軸型タービンの単バケット抗力型の波力タービンである.波の流体粒子の楕円運動を直接トルクに変換する回転型であり,小型かつ単純な構造となり,既存の発電方式と比べて建造・メンテナンスコスト面で優位であると考えられる. 本研究では,この単バケット式波力タービンの挙動推定や最適形状や制御系の検討に用いるための数値モデルの検討と改良を行う。また,小型の単バケット式波力タービン模型を用いた水槽実験を行い,構築する数値モデルの精度検証を行う.
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Outline of Annual Research Achievements |
開発を進めている単バケット式タービンの数値モデルの妥当性を確認するための模型実験と、発電量を最大にするための制御系の設計を実施した。 単バケット式タービンの機構を大別すると、バケットを含む回転機構、それを支持する浮体、またそれらの位置保持を担う係留索で構成される。これら全てを含んだ模型の運動は複雑となるため、今回の実験では回転機構部のみの性能検証を行った。実験を行う船舶海洋試験水槽にて発生させることが可能な波浪と浮体のsurge・heaveqを固定した条件下において、単バケット式タービンの数値モデルを用いたシミュレーションを行い、バケットの主要目を決定し、模型を作成した。水槽内に固定した模型に対して、周期や波高を変えて様々な波を与え、波によるバケットの回転の有無を検証した。別途、数値モデルを用いて、模型実験と同じ波浪・運動拘束条件下でのバケットの回転の有無のシミュレーションを実施した。両者を比較した結果、波条件に対する回転の有無について定性的な一致を確認した。 実験に使用した模型は発電機構部がない簡易模型のため、バケットには発電に伴うトルクは生じておらず、波力によって風見鶏のように回っているだけである。今後、模型に簡易的な発電機構を追加することで発電時に必要なトルクを生じさせ、数値モデルの次のステップの検証を行う。 数値モデルを用いて実海域を想定して単バケット式タービンを設計し、その発電量を最大にするためのトルク制御を検討した。設計した制御は規則波に対しては有効であった。不規則波に対しては発電効率に改善の余地があることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究当初、実験設備として2次元水槽を想定していた。生成可能な波条件と数値シミュレーションから、実験に用いる模型の主要目を決めて模型を作成したが、2次元水槽では模型からの反射波の影響が大きく、実験が実施できなかった。船舶海洋試験水槽用に模型を制作し直したため、実験の実施に遅れが生じた。当該年度内に簡易的な発電機構部の追加はできなかったが、種々の波浪条件下におけるバケットの回転に関して、シミュレーションと模型の定性的な一致が確認できた。 また設計したトルク制御に関して、発電効率にはまだ改善の余地があるものの、不規則波中での検討まですすめたことから、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
模型実験による数値モデルの妥当性検証と、発電量を最大にするための制御系の検討を行う。 2023年度に実施した模型実験では、バケットの回転のみを許容した模型を用いた固定式である。想定している単バケット式タービンは、両端を浮体に指示され、係留される。surgeやheaveが可能なように係留した実験を実施する。まずは単純なバネを用いる。別途、発電時に必要なトルクを生じさせるため、模型に簡易的な発電機構を追加する。 数値モデルに関しては、引き続き、発電量を最大にするためのトルク制御を検討する。現状では制御のための入力変数には、バケットへの相対流入迎角を用いている。別の入力変数の検討や制御系の再検討も含め、不規則波中での発電効率の改善を目指す。
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