Project/Area Number |
23K04253
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 24020:Marine engineering-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
大塚 耕司 大阪公立大学, 大学院現代システム科学研究科, 教授 (90213769)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | メタン発酵 / 硝化 / バイオメタネーション / 純酸素曝気 / 海産バイオマス / 純酸素曝気硝化 / 海域肥沃化 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、大阪湾の栄養塩偏在の解決策の一つとして提案する海産バイオマス有効利用システムを高効率化する試みとして、メタン発酵処理の後に、水を電気分解して得られる水素を添加することでメタネーションを行い、CO2発生量を限りなくゼロに近づけるとともに、同じく電気分解で得られる酸素を発酵残渣の硝化処理に用い、硝化効率を格段に上げるシステムを提案する。そして、高効率化のキーテクノロジーであるバイオメタネーションならびに純酸素曝気硝化の実験を行い、メタン収率上昇(CO2排出量削減)効果ならびに硝化効率上昇効果の基礎データを得るとともに、これらの基礎データを基に従来型との実現可能性比較を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究グループでは、大阪湾の栄養塩偏在を平滑化するための手段として、湾奥部で発生した緑藻類などの海産バイオマスをメタン発酵処理し、得られたメタンガスを燃料として発酵残渣を湾口部に運搬し、海域肥沃化する構想を提案してきた。本研究では、このような海産バイオマス有効利用システムを高効率化する試みとして、メタン発酵処理の際に、水を電気分解して得られる水素を添加することでメタネーションを行い、CO2発生量を限りなくゼロに近づけるとともに、同じく電気分解で得られる酸素を発酵残渣の曝気硝化処理に用い、硝化効率を格段に上げるシステムを提案する。 このようなシステムを実現させるためには、高効率化のキーテクノロジーであるバイオメタネーションと純酸素曝気硝化の基礎技術を確立する必要があり、メタン収率上昇(CO2排出量削減)効果ならびに硝化効率上昇効果を見積もる必要がある。そこで2023年度においては、小型のジャーファーメンターを購入し、メタン発酵実験ならびに硝化実験を行える基礎実験系を構築した。このうちメタン発酵実験については、典型的なグリーンタイド形成種であるアオサを試料として、安定的にメタン発酵が行えるように馴養実験を開始したが、年度内に安定してバイオガスが発生するまでには至っていない。一方硝化実験については、神戸市東灘下水処理場のメタン発酵槽から入手した活性汚泥を用いた硝化実験を行い、空気曝気に比べて純酸素曝気では、2桁小さい曝気量で硝化が行えるという結果を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
メタン発酵実験については、当初予定では基礎実験系を確立するとともに安定的にバイオガスが得られるようになるまでを目標としていたが、現在安定的にバイオガスが得られるまでには至っていない。一方硝化実験については、当初予定では基礎実験系を確立するとともに安定的に消化が行えるようになるまでを目標としていたが、実験系を確立したうえで空気曝気と純酸素曝気の比較実験を行い、純酸素曝気では空気曝気に比べて2桁小さい曝気量で硝化が行えるという結果まで得られた。これらから、進捗状況としてはやや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
メタン発酵実験については、引き続きアオサを試料とした馴養実験を行い、安定的にバイオガスが得られるようになったことを確認したうえで、さまざまな条件の下で水素ガスを注入して、バイオガス中のメタンガス収率上昇(CO2排出量削減)効果の評価を行う。一方硝化実験についても、さまざまな条件の下で空気曝気あるいは純酸素曝気を行い、最適な曝気条件を探る。このため、現在溶存酸素をモニタリングしながら自動的に曝気量のコントロールができるシステムの導入を検討している。さらに、最終年度に予定している実現可能性比較評価のための評価方法(CO2排出量の比較に加えてコストベネフィット評価も行う)について検討する。
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