Project/Area Number |
23K04274
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 25010:Social systems engineering-related
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
木村 貴幸 日本工業大学, 基幹工学部, 准教授 (80579607)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 裕 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (50734414)
松浦 隆文 日本工業大学, 先進工学部, 准教授 (70579771)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | 組合せ最適化問題 / 配送計画問題 / 非線形力学系理論 / メタヒューリスティクス / カオスニューラルネットワーク / ドローンを用いた配送計画問題 / 次世代配送計画 / ハイパーヒューリスティック / 決定論的カオス |
Outline of Research at the Start |
温室効果ガス削減を目指して, 電気運搬車を利用した配送の転換が求められている. 一方, ドローンを活用するなど, 物流の多様化が進んでいる. 近年, ドローンと電気運搬車を用いた配送計画問題が提案され, この問題に対する解法が開発されている. 一般的には, 問題の構造を考慮し解法を提案するため, ある配送計画問題に対して効率的な解法が, 他の問題では通用しないことがほとんどである. 従って, 特殊性や構造に依らない横断的な解探索手法の開発が求められている. 本研究課題では, 様々な次世代配送計画に対して効率的な解探索を横断的に実現する, 非線形力学系理論を用いた手法を開発する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,容量制約と時間枠制約が導入された従来の時間枠制約付き配送計画問題における拡張問題の一つである,ドローンと運搬車を用いた時間枠制約付き配送計画問題(Vehicle Rouring Problems with Drones,以下,VRPD)に対して,カオスニューラルネットワークを用いた解探索手法(カオス探索法)を提案し,ベンチマーク問題を用いた数値実験により,その解探索性能を評価した.VRPDでは,1台の運搬車両が最大1台のドローンを保持しており,運搬車またはドローンを用いて顧客のサービスを満たす配送路を構築する.この際,車両やドローンの燃料費や維持費を含めた総合的なコストの削減が本最適化問題の目的となる.従来の時間枠制約付き配送計画問題に対する解法として提案されたカオス探索法では,顧客に対応したニューロンを用意し,これらの発火・非発火により,一つの局所探索法を駆動し,総合的なコストの小さい良解の探索を実現している.これに対して我々の提案手法は,各局所探索手法に対応するニューロンを用いることで,多数の局所探索法の実行を制御する新しいメカニズムを導入している.このアプローチにより,様々な配送計画問題においてその有効性が示されている,適応的大規模近傍探索手法などの他のメタヒューリスティクス解法と類似した構造を持つカオス探索手法の実現が可能となる.今後は,他の組み合わせ最適化問題への提案手法の適用や,ニューロン間の学習過程を導入する改良を進める予定である.以上の研究成果に関して下記の国際会議で発表している. Kazuma Nakajima, Yusuke Matsuzaki, Takafumi Matsuura, and Takayuki Kimura, "Performance Investigation of Chaotic Search Method for Vehicle Routing Problems with Drones," Proc. of the 2023 International Symposium on Nonlinear Theory and Its Applications (NOLTA2023), pp.544-547, 2023.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は,ドローンを活用した配送計画問題[1]に焦点を当て,多数の局所探索法をカオスニューロンの発火・非発火で駆動する,カオスニューラルネットワークを用いた新しい解探索手法を提案し,その評価を行なった.このアプローチにより,適応的大近傍探索手法(Adaptive Large Neighborhood Search,ALNS)のような他のメタヒューリスティクス解法と類似した構造での解探索が可能となる.ALNSは,様々な配送計画問題でその効果が証明されており,類似の構造を持つ本提案手法も,他の配送計画問題において高い性能を示すことが期待される.ただし,現段階では異なる局所探索手法間の駆動関係を記憶する学習過程は未導入となっている.そこで今後は,ニューロンの学習過程を取り入れた手法の開発により,複数の局所探索法を効果的に駆動し,計算時間の削減を実現する改良を行う予定である. [1]D. Sacramento, D. Pisinger, and S. Ropke, "An adaptive large neighborhood search metaheuristic for the vehicle routing problem with drones," Transportation Research Part C: Emerging Technologies, Vol. 102, pp. 289-315, 2019.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は,カオスニューロン間の結合に,逐次学習則やHebb則を導入することで,カオスニューラルネットワークを用いた解探索手法の拡張を行う.2023年度に提案したカオス探索法では,各局所探索法に対応するカオスニューロンの機構を用いたが,各顧客に対応する従来のカオス探索法についても同様の学習則を導入した手法を提案し,その評価を進める.これにより,解探索手法のどのレベルにおいて,学習過程の導入が有効であるかを明らかにする.さらには,電気自動車を用いた配送計画問題などへの適用を視野に入れ,様々な問題に対するカオス探索手法を用いた解法の実現を進める.
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