Project/Area Number |
23K04300
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 25020:Safety engineering-related
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡田 吉史 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (00443177)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 心電図 / ECGデータ / CNN / ECG画像 / Rピーク / 深層学習 / 心疾患 / 識別 |
Outline of Research at the Start |
既存の心電図を用いた心疾患識別モデルは特定の心疾患のみに限定されており、多種類の心疾患を識別できるものではなかった。また、これらの既存モデルは、研究室に設置された高性能計算機で開発されており、医療現場で使用される小規模デバイスへの実装や利用を想定されたものではなかった。本研究では、上記の問題を解決し、単一かつ軽量な深層学習モデルで多種類の心疾患を高精度で自動識別する手法を開発する。このモデルは、以前申請者らが提案した畳み込みニューラルネットワーク(CNN)に基づく手法をコア技術として開発され、最先端のモデル圧縮技術により軽量化が図られる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、単一かつ軽量な深層学習モデルで多種類の心疾患を高精度で自動識別する手法を開発することである。2023年度は、単一モデルで多種類の心疾患の識別を実現するため、Convolutional Neural Network (CNN)に基づく識別モデルの構築およびその評価を行った。以下にその成果をまとめる。 1)CNNに基づく識別モデルの構築:モデル構築のための学習データとして、公共の心電図(ECG)データベースであるPTBやMIT-BIHから収集された7種類の不整脈ECGデータが用いられた。開発モデルは、CNNを用いることで、ECGデータにおける複数のRピークをカバーするECG画像の特徴を学習する。これにより、ECGデータの形状異常およびRピークの間隔異常を同時にキャプチャー可能となった。 2)開発モデルの性能評価:7種類の不整脈ECGおよび正常ECGからなる8クラスに対し、Leave-one-subject out cross validationを用いて識別精度の評価を行った。結果、83.98%の精度(総合的な精度)、85.97%の感度、82.40%の特異度を達成した。感度においては、同様の評価を行った既存研究と比較して、30%以上の精度向上に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の目標は、以前我々の研究グループで開発した心筋梗塞検出モデルを拡張し、単一モデルで複数の心疾患を識別するための新たなモデルを構築することであった。以前のモデルでは、ECGの形状異常の特徴検出は可能であったが、不整脈のようなRピーク間隔に異常を持つECGの特徴検出は不可能であった。そこで今年度は、ECGにおける形状異常と間隔異常の両方を検出可能な新たなモデルの開発を行い、8種類の異なる不整脈ECGデータに適用し、その有効性を確認することができた。以上より、今年度の達成度は「おおむね順調に進展している」と考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度開発したモデルは、感度においては既存研究と比較して30%以上の識別精度の向上を達成できた。しかしながら、特異度においては6%~12%の精度低下が見られ、総合的な精度は既存研究と同程度であった。次年度はさらなる性能向上と頑健性の獲得のため、アンサンブル学習をとりいれた拡張モデルを新たに開発し、性能評価を行っていく。
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