Project/Area Number |
23K04305
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 25020:Safety engineering-related
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
阿部 誠 信州大学, 学術研究院工学系, 准教授 (90604637)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 集中度 / 自律神経活動 / 光電容積脈波 / 心拍数 / ウェアラブルデバイス / 作業効率 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,作業時における集中度を簡便かつ客観的に評価することが難しいという問題を解決するために,集中度と自律神経活動が関連することに着目し,ウェアラブルデバイス等に搭載されている簡便な計測が可能な光電容積脈波センサを用いることを提案する.そして,作業時における集中度の定量的評価手法を提案した上で,作業効率を最適化するための方法を提案することを目的とする.これにより,生産性を落とすことなく労働時間の削減が期待される.
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,集中度における自律神経活動の変化について調査を行い,集中度の程度によって自律神経指標がどのように変動するかの検証を行った.そのため,光電容積脈波から得られる自律神経関連指標および指尖皮膚温度を計測し,集中度との関連性を調査した.自律神経機能は集中状態と関連があり,自律神経機能のバランスが乱れると集中力が低下すると考えられている.また,皮膚温度に関しては,精神作業を行うことで,指先での低下が観察されることが報告されている.本研究ではこれらの生理指標を作業効率と比較し,集中度の推定を目指した. 本研究では,タイピング作業によるタスクを被験者5名に対して複数回行ってもらい,集中度の検証を行った.自律神経関連指標は,光電容積脈波から得られる心拍数や特徴量において周波数解析を行って算出した.また,指尖の皮膚温度は30秒ごとの平均値を算出し,特徴量として用いた.これらを説明変数とし,目的変数には,作業の進捗状況によって推測される「集中状態」と「非集中状態」の2値を用いて,分類器の生成を行った.決定木分析,ランダムフォレスト,サポートベクターマシンの3種類の手法で,集中状態の2値分類モデルを各被験者の各実験日ごとに作成し, 一つ抜き交差検証によりそれぞれのモデルの検証を行った. 結果として,サポートベクターマシンを用いたモデルにおいて,分類精度の目標値である0.7を達成することができ,自律神経関連指標と皮膚温度から集中状態を推定できる可能性が示唆された.また,集中状態を推測する際,分類に有用な特徴量が個人ごとに異なることが示唆された. 今後は,本年度の研究で用いなかった生理指標を利用するとともに,各被験者で寄与率の高い特徴量を選定し, それらを用いたモデル構築を行うことで精度の向上を図る.加えて,作業内容の追加や変更を行い,集中度の予測が可能かどうかの検証を行う必要がある.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度では,集中状態の推定について,作業の進捗状況,自律神経活動,皮膚温度といった情報を用いて評価実験を行い,有用な知見が得られた.特に,集中状態の2値の分類においては,サポートベクターマシンを用いた手法が有効であることが示唆された.以上から,本研究は当初の計画どおりに遂行されていると言える.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策としては,2023年度の研究結果をもとに,当初の計画どおりに実施していく.具体的には,2024年度では,2023年度に検証した集中状態の推定において,自律神経活動の側面からより多角的に評価する.さらには,集中状態の定量的評価において,2値分類に加えて集中状態を段階的に評価できるようなモデルを構築する.
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