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地質構造の発達過程を考慮した横ずれ活断層帯の地震発生モデルの試作・検証

Research Project

Project/Area Number 23K04326
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 25030:Disaster prevention engineering-related
Research InstitutionUniversity of Toyama

Principal Investigator

安江 健一  富山大学, 学術研究部都市デザイン学系, 准教授 (10446461)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 廣内 大助  信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (50424916)
石山 達也  東京大学, 地震研究所, 准教授 (90356452)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Keywords活断層 / 内陸地震 / 地質構造 / 活動履歴 / 変位速度
Outline of Research at the Start

本研究は、明瞭な変動地形と地質構造を把握することができる阿寺断層帯を対象として、地質構造調査、活動履歴調査、変位速度調査を行う。これらの結果から活断層の分布を踏まえて地質構造の発達過程を考慮した内陸地震発生モデルを試作し、このモデルを活動履歴と変位速度の時空間分布を用いて検証する。本研究は、阿寺断層帯を例に横ずれ活断層に着目した地震発生モデルを試作・検証するものであり、その成果は活断層から発生する地震の長期評価に適用できる新たな内陸地震発生モデルの構築に貢献するものである。

Outline of Annual Research Achievements

本研究は,明瞭な変動地形と地質構造を把握することができる横ずれ活断層の阿寺断層帯を対象に,地質構造調査,活動履歴調査,変位速度調査を行い,これらの結果から活断層の分布を踏まえて地質構造の発達過程を考慮した内陸地震発生モデルを試作・検証する.
2023年度は,地質構造調査では2ヶ所で割れ目の発達に関する踏査,活動履歴調査ではこれまでに報告のない活断層露頭を4ヶ所で観察,変位速度調査ではレーザー測量データを用いて断層の詳細位置を把握した.
地質構造調査については,阿寺断層帯北部を流れる飛騨川の河床において連続露頭を調査し,基盤岩中の割れ目の分布から2条の活断層を連結させる地質構造が示唆された.また中北部の乗政川では2条の活断層の間に1kmを超える破砕帯を確認し,それを貫く両輝石安山岩の岩脈はほとんど破砕していないことを確認した.このように北部から中北部にかけて断層の連結など地質構造の発達過程に関わる地質学的な情報が得られつつある.
活動履歴調査については,これまでに報告のない活断層露頭を中北部で1ヶ所,中部で3ヶ所踏査により確認した.また,非破壊で地下の状況を確認するため地中レーダ探査を実施し,断層変位に伴うと考えられる地下浅部の構造を確認した.場所によっては,地表の低崖と地下の断層位置が一致しない地点もあり,トレンチ掘削をする際には注意が必要であることがわかった.
変位速度調査については,変位量計測のデータがない地点を抽出するために,レーザ測量のデータを用いて断層の詳細な位置を把握した.レーザ測量のデータについては,ピンポイントではUAVレーザ測量を実施し,全域については既存の航空レーザ測量データを用いて森林内の断層位置を確認した.その結果,並走する活断層をつなぐ構造,主断層から発生する構造,森林内の逆向きの低崖,小規模な溝の屈曲などを把握することができた.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究において実施する地質構造調査,活動履歴調査,変位速度調査について,現在は以下の状況であり,本研究はおおむね順調に進展している.
地質構造調査については,阿寺断層帯の北部から中北部にかけて断層の連結など地質構造の発達過程に関わる割れ目などの情報が得られつつあり,予定している地質構造の発達過程を考慮した内陸地震発生モデルの構築に必要な情報が取得できつつあると言える.
活動履歴調査については,トレンチ掘削調査はできなかったが,踏査からこれまでに報告のない活断層露頭を4ヶ所確認した.露頭では,トレンチ掘削調査とほぼ同様の情報が得られることから,露頭を多く確認できていることは重要である.これらの露頭では黒色土を伴うことが多く,活動履歴に関する情報が今後得られると考えられる.
変位速度調査については,変位速度が明らかになっていないが,変位速度を計測するために必要な断層の詳細位置をレーザ測量のデータを用いて把握することができた.これにより今後の調査・試料採取が効率的に行えると考えられる.

Strategy for Future Research Activity

地質構造調査では,割れ目の分布や卓越方向,変位センスの変化などに着目しながら踏査を行う.重要な露頭が連続する場所については,ルートマップを作成する.また,破砕帯の形成時期について破砕していない岩脈の年代測定などを行なって検討する.
活動履歴調査では,新たに確認した断層露頭の詳しい記載や採取試料の分析を実施する.また,露頭とは別の地点でトレンチ掘削調査を行い,C-14年代測定と火山灰分析の結果から活動時期を高精度で決定する.
変位速度調査では,新たに判読した断層トレースを中心に変位量を計測するとともに,段丘面などの地形面の形成年代を火山灰等から明らかにする.これらの結果と既存の情報を合わせて変位速度の時空間分布を把握する.
さらに,地質構造調査の結果に基づいて阿寺断層帯を例に横ずれ活断層周辺の地質構造の発達過程を考慮した内陸地震発生モデルを試作し,活動履歴調査と変位速度調査の結果を用いて検証する.

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (5 results)

All 2023

All Presentation (5 results)

  • [Presentation] UAV レーザ測量による阿寺断層中部の微地形調査(その1)2023

    • Author(s)
      安江健一・土井駿仁・細矢卓志・中瀬千遥・後藤 慧
    • Organizer
      日本活断層学会2023年度秋季学術大会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] UAV レーザ測量による阿寺断層中部の微地形調査(その2)2023

    • Author(s)
      細矢卓志・中瀬千遥・後藤 慧・安江健一・土井駿仁
    • Organizer
      日本活断層学会2023年度秋季学術大会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] 森林内における活断層に係る微地形の把握:阿寺断層帯の例2023

    • Author(s)
      土井駿仁・安江健一・島田耕史
    • Organizer
      日本活断層学会2023年度秋季学術大会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] 阿寺断層帯中部におけるピット調査と放射性炭素年代測定2023

    • Author(s)
      安江健一・原田隼輔・國分(齋藤)陽子・廣内大助
    • Organizer
      日本活断層学会2023年度秋季学術大会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] 活断層の恵みを訪ねて:阿寺断層の例2023

    • Author(s)
      原田隼輔・土井駿仁・天児幹治・安江健一
    • Organizer
      第33回社会地質学シンポジウム
    • Related Report
      2023 Research-status Report

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Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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