Research on climate change risk communication through simulated heavy rainfall experience using Ame-tore tool
Project/Area Number |
23K04330
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 25030:Disaster prevention engineering-related
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
竹之内 健介 香川大学, 創造工学部, 准教授 (00802604)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 気候変動 / 適応行動 / リスクコミュニケーション / 気象現象 / シミュレーション / ツール / 雨トレ / 豪雨現象 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、近年、気候変動などの影響により、発生頻度の増加や降雨強度の強まりが見られる豪雨現象に対し、気候変動適応に向けた新たなリスクコミュニケーション手法の構築を行う。特徴として、気象や氾濫解析などのシミュレーションの結果、災害の疑似体験ツール「雨トレ」、そして参加者によるワークショップの3つを活用し、気候変動により予測される将来気候に対する理解や行動変化などを実証的に分析する。地域で起こりうる豪雨を雨トレを通じて体験し、自身の行動や対策を評価する場を設けることにより、気候変動に対するリスクコミュニケーションとして必要な着眼点を分析し、新たなリスクコミュニケーションの構築を図るものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、気候変動適応に向けた議論において、将来気候に関する「シミュレーション」の結果、それを社会展開する「ツール」、そして、実際に疑似体験する社会実験としての「ワークショップ」の場を円滑に連携させる気候変動リスクコミュニケーションの手法を構築することで、将来気候に対する理解や行動変容を促すことを目指すとともに、その効果を実証的に分析することを目指している。また、将来気候として顕在化するが、現在気候として十分に顕在化していない現象に対する「不確実で切迫感のないアプローチ」と、現在気候としてある程度既に顕在化している現象を対象とした「顕在化した切迫感のあるアプローチ」との違いについて評価する。 そこで、当該年度は、基礎的な調査として、将来気候における各種気象現象に対する意識を確認することで、気候変動リスクコミュニケーションへの影響を評価するとともに、シミュレーションやツールの準備を進めた。まず研究者が関与する研究フィールドにおいて、事前調査として、将来気候における各種気象現象に対する今後の変化や影響、備えに対する意識を調査した。結果、猛暑が最も高い反応が見られた一方、台風とゲリラ豪雨を相互比較した場合、両者の間で傾向に違いが見られ、現象によって異なる反応を示すことが確認された。またツールとして活用予定である「雨トレ」について、シナリオ作成の方法について議論を進めるとともに、試験的に事例検証を行った。また参加者を想定した当事者によるシナリオ検討を試験的に実施した結果、複数パターンのシナリオが確認された。今後、これらの結果を基に、気候変動リスクコミュニケーションとして適当なシナリオ設定につなげる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度は、研究の初年度でもあり、研究の遂行に向けた基礎的な調査や環境整備に留まった。しかしながら、将来気候における各種気象現象に対する今後の変化や影響、備えに対する意識を確認することで、今後の気候変動リスクコミュニケーションの議論に向けた基礎データを取得することができた。 項目別にみていくと、シミュレーション結果の活用については、これからの対応となるものの、利用予定である地球温暖化対策に資するアンサンブル気候予測データベースで「d4PDF」のデータの取得と利用環境の整備は終えている。また気候変動のシナリオを提示するツールの準備もできており、ワークショップの実施に向けた環境は整っている。今後、具体的なシナリオ設定を詰めていくことで、実際のワークショップの実施につなげたい。関連して、ワークショップの実施についても調整を進めており、問題はない状況にある。 このように、当該年度は基礎調査の結果に対する考察や具体的なシナリオの実装方法について検討することが主となったが、各項目について、研究を推進することができた。そのため、現状として、「おおむね順調」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度の進捗状況とその評価に基づき、今後の優先事項を評価した場合、最も推進すべきは、将来気候のシミュレーション結果の活用環境の構築とそれに基づくシナリオ設定となる。既に利用予定である地球温暖化対策に資するアンサンブル気候予測データベースで「d4PDF」のデータは取得しており、今後対象事例の絞り込みや、提示するシナリオとしての妥当性の確認を行い、最終年度に予定している気候変動ワークショップに向けた準備を進め、本研究における気候変動リスクコミュニケーションの評価および検証につなげていく。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)