Project/Area Number |
23K04346
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 25030:Disaster prevention engineering-related
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
加藤 正司 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (10204471)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 疎水材 / スラグ / 不飽和土 / 斜面安定 / 疎水性材料 / 補強土 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,豪雨に対する斜面の安全性を高めるために,新たな地盤材料である疎水性水砕スラグを遮水層に用いる方法を提案する。遮水層として設置されたスラグは,水硬化による被覆対策工的な補強効果と遮水効果を持ち,2重の効果が期待される。本研究では,疎水性水砕スラグのせん断強度試験・保水性試験を行う。また,高度な雨水遮断機能の実効性を室内模型実験と野外設置の模型斜面の長期計測により検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
当該年度の研究工程の内容は,①疎水スラグ材の作製・物理特性の把握。②疎水スラグ材を用いた,不飽和状態での強度試験・室内物理試験・WIH試験の実施。③疎水スラグ材の保水性試験の実施,である。①については,コンクリート表面被覆養生材をスラグ:水:養生材で質量比50:50:1の割合で混合してシラン処理を行った。得られた疎水材料は,疎水性を示す基本的な指標である水の接触角が約110度となり,十分な疎水性が得られていることが確認できた。さらに,疎水性材料を遮水層として用いる場合に重要な浸透水頭を測定すると約10㎜となった。この値は,豊浦砂を同じ被覆養生材で同様に疎水化処理を行った場合に得られた6㎜よりも大きな値となった。このような違いは,2つの土試料の物理特性の平均粒径の差によって生じたものであると考えられる。②については,一定含水比に調整した疎水スラグ材を目標密度に締固め,気乾状態及び水中での養生を行い、一軸圧縮試験を実施した。この結果,疎水性スラグは現状では強度増加を示さないことが判明した。このため,未処理のスラグを混入した状態での一軸圧縮試験を今年度,実施することとした。③については,疎水性スラグ材料の水分特性曲線は,未処理のものとほぼ変わらないことが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当該年度の目標である,前記①②③の試験を実施し,疎水スラグ材の材料特性の把握は一部を除き完了した。問題は②の強度特性であるが、これについては未処理スラグと疎水性スラグを混合した状態での一軸圧縮試験を今年度実施し,混合割合が強度に与える影響の把握を目指すこととする。 この影響により,当初予定よりもやや進捗が遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度以降は,はじめに未処理スラグと疎水性スラグを混合した状態での一軸圧縮試験を実施し,遮水層として有効な混合割合を決定する。今後の予定である室内模型土層および実スケール模型斜面での測定については,決定された混合割合で疎水スラグの遮水層を作製する予定である。なお,実スケール模型斜面に関しては,当初予定よりも小型化したものを作製し,水分センサーの数を増やして作製し,遮水性能の有効性を確認することとする。
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