In-situ observations of defect-solute confined structure formed by high temperature working
Project/Area Number |
23K04354
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26010:Metallic material properties-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
江草 大佑 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (80815944)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 英司 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (70354222)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | Mg合金 / Al合金 / 電子顕微鏡 / その場観察 / STEM |
Outline of Research at the Start |
代表的な軽量材料であるMg合金およびAl合金では一般に冷間加工・高温熱処理の組み合わせによる高強度化が主に用いられてきた。近年、一部の材料においては従来高強度化に寄与しないとされてきた高温加工プロセスによる強度向上が確認されている。これまでの調査から上記高強度化は欠陥-溶質元素間の相互作用に起因した特異なミクロ準安定構造の形成に起因すると考えられる。本研究では電子顕微鏡法を用いた変形・高温その場観察を用いて上記ミクロ準安定構造を調査し、高温加工中に顕在化する変形素子-溶質元素相互作用を明らかとすることを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
エネルギー利用の効率化に関する社会的要請を実現するために、高強度軽量材料の開発が期待されている。代表的な軽量材料であるMg合金およびAl合金では一般に冷間加工による格子欠陥制御または熱処理による溶質分散状態制御による高強度化が用いられているが、近年一部の材料では高温加工プロセスの適用による高強度化が報告されている。これまでの調査から上記高強度化は欠陥-溶質元素間の相互作用に起因した特異なミクロ準安定構造の形成に起因すると考えられる。本研究では、高強度化をもたらす材料のミクロ組織およびその形成過程を明らかとするために、高温加工プロセスによる高強度化が発現するMg・Al合金を対象に、電子顕微鏡法を用いた変形・高温その場観察を用いて上記ミクロ準安定構造を調査し、高温加工中に顕在化する変形素子-溶質元素相互作用を明らかとすることを目的とする。令和5年度については以下の2項目を対象として、適切な実験条件の策定および予備的な実験結果を用いたミクロ組織解析を実施した。 ①動的ひずみ時効Mg合金における室温変形その場観察 Ex-situにて室温変形を施したMg合金のミクロ組織を調査し、低ひずみ域にて導入された特異な界面構造が変形過程に影響を及ぼすこと、変形の素過程として非底面型転位の内部生成を伴う界面移動が示唆された。また、電子顕微鏡内変形その場観察を実施し、上記界面を起点とした欠陥の内部生成が示唆された。 ②動的析出Al合金における高温その場観察 FIB-SEMを用いた試料加工により、高温その場観察が実施可能な試料作製条件を検討した。また、標準試料を用いた予備実験により高温その場観察下での微視組織の発達を観察可能な実験条件を決定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
令和5年度についてはその場観察を実施するための適切な実験条件の策定および予備観察結果を用いたミクロ準安定構造の把握を目的として研究を実施した。 その場変形・高温観察を実施するための試料加工条件および観察条件を決定するとともに、予備観察により、特徴的なミクロ準安定構造の形成が示唆された。 特に「動的ひずみ時効Mg合金における室温変形」においては、研究当初では想定していなかった界面移動を伴う特異な変形素過程を見出した。 上記結果は申請時の計画と比して想定以上の進捗であり、令和6年度以降も継続して実施する観察・解析により研究目的の達成が期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
申請時計画と令和5年度実績の比較より、今後の研究推進方策を以下に設定する。 ①分光法等の活用によるミクロ準安定構造の精査、②理論計算に基づくダイナミクスの検証 ①については、予備観察により見出されたミクロ準安定構造を対象に、変形量・加熱量を制御した実験によりその発達段階を変化させるとともに、分光法等を用いたex-situ実験によりその微視構造を精査することを目指す。 ②については、モデル化したミクロ準安定構造を用いて第一原理計算および分子動力計算を用いて、発達過程を検証することを目的とする。 以上の方策に基づいて特性向上に寄与するミクロ構造を明確にするとともに、形成ダイナミクスの考察により、新規軽量材料の創生に寄与する熱加工プロセスを探索する。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)