Project/Area Number |
23K04436
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26050:Material processing and microstructure control-related
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
吉田 健吾 静岡大学, 工学部, 准教授 (70436236)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 結晶塑性 / プレス加工 / プレス成形 / 成形不良 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,塑性加工シミュレーションを活用したデジタルもの作りを推進し,金型設計のトライ&エラーの削減を目指す.その基盤技術として,しわ・破断などの成形不良を精度よく予測できる結晶塑性モデルを用いた塑性加工シミュレーション技術を構築する.金属材料の塑性変形挙動を精密に解析するための結晶塑性モデルを開発する.次に,開発モデルを有限要素法に組み込むことで,結晶塑性モデルに基づく高精度な塑性加工シミュレーション技術を構築する.
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Outline of Annual Research Achievements |
自動車ボディに使用されるA5052-Oを供試材に選定した.単軸引張試験を圧延方向から15°毎に0, 15, 30, 45, 60, 75, 90°の7方向に実施して,供試材の単軸応力状態の異方性を測定した.流動応力に現れる強度の異方性およびR値に代表される変形の異方性を測定結果より評価した. 次に,プレス加工時に発生する2軸応力状態を再現した2軸応力試験を実施した.直交する2方向へ引張-引張または引張―圧縮の組合せ負荷を与えた.2方向の応力比を4:1, 2:1. 4:3. 1:1. 3:4. 1:2, 1:4とした2軸引張,および応力比を-2:1, -1:1, -1:2, 1:-2, 1:-1, 2:-1とした2軸引張-圧縮を実施した.測定した応力-ひずみ曲線より,塑性仕事が等価となる応力を評価することで,2軸応力状態における強度の異方性を明らかにした.さらに,2軸ひずみ経路より変形の異方性を評価した. X線回折を用いて極点図を測定し,その結果より結晶方位密度関数を解析した.板厚の100%(表面),87.5,75,67.5,50%の位置で測定したところ,板厚方向の測定値によって集合組織が若干変化することを確認した.各測定結果をもとに離散的な結晶方位を創生し,多結晶塑性解析の準備を整えた.また,各測定結果を加重平均した極点図をもとに結晶方位密度関数を解析した.それをもとに結晶塑性解析用の離散的な結晶方位を創生した.今後実施する多結晶塑性解析の準備を整えた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までの研究は計画通りに順調に進んでいるので,計画に沿って研究を継続する.
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度実施した実験結果をもとに結晶塑性解析に必要な材料定数を同定する.その後,単軸引張および二軸応力試験を解析する.この解析を通じて,結晶塑性解析が金属板材の基礎的な変形挙動を予測する精度を明らかにする.さらに,精度が低ければ,結晶塑性モデルを改良することで実験結果を忠実に再現できるように改良する. 次に,供試材を用いた深絞り実験を実施する.深絞り実験においては,初期ブランク径およびしわ抑え力を種々に変更させる.これによって,しわが発生する条件,割れ発生する条件,およびそれらの成形不良が発生せずに円筒絞りが実施できる条件を見出す.割れやしわが起こる条件およびタイミングを詳細に測定する.この実験結果がのちの結晶塑性解析のベンチマークとなる.ここまでの内容を2024年度に実施する計画である. 2025年度には,結晶塑性モデルを有限要素法に組み込んで円筒深絞り解析を実施する.実験と同じ加工条件のもと解析を行い,実験結果を忠実に再現できるシミュレーション条件を検討する.有限要素の分割や一要素に割り当てる結晶方位数を検討する.
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