Project/Area Number |
23K04442
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26050:Material processing and microstructure control-related
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
伊藤 海太 国立研究開発法人物質・材料研究機構, マテリアル基盤研究センター, 主任研究員 (30554381)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | アコースティック・エミッション法 / 積層造形 / レーザ粉末床溶融結合 / プロセスモニタリング / Acoustic Emission / Laser Powder Bed Fusion / In-process Monitoring |
Outline of Research at the Start |
非破壊のアコースティック・エミッション(AE)法を利用し、金属粉末にレーザを照射して一層ずつ造形する粉末床レーザ溶融結合(LPBF)法による積層造形中の欠陥を即時検出する。欠陥発生にともなうAEを解析して欠陥が「いつ・どこで・なぜ」起きたのかを出力することで、欠陥発生部分の修正や、高度な造形条件の制御を可能にすることで積層造形のサイエンスとエンジニアリングの両面で研究開発の加速へ貢献する。
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Outline of Annual Research Achievements |
LPBF 法による積層造形のアコースティック・エミッション (AE) モニタリング装置を改良した。以前より開発を進めていたバッテリ駆動・連続波形の無線送信という仮設型の装置は完成度を高め、モニタリング装置と造形装置の隙間からの粉末漏れの抑制、連続波形の Wi-Fi 送信の安定性向上、バッテリおよび組込 IoT 機器の耐熱性向上を実現し、装置としてはほぼ完成した。また、日本国内における積層造形装置の大手二社である EOS 社製と SLM ソリューションズ社製の現行主要モデルに合わせたサイズの装置を作成し、計測試験を行った。 仮設型装置は非常に簡便で試用開始即日にデータを取得できるが、計測時間がバッテリ容量に依存して限られ、耐熱も 85 ℃程度であるため、効果が実証できたら連続波形を有線送信する常設型装置に切り替えることが望ましい。この常設型装置についても仮設型装置の知見を元に開発を行い、SLM ソリューションズ社製造形装置に対応したものを試作した。これは造形中に常時 AE モニタリングが行え、耐熱も 150 ℃となっている。 また、造形欠陥のうち AE として検出できるのはき裂と空孔であるが、これを AE 事象の波形から自動的に識別する試みは、波形をウェーブレット変換した時間-周波数-強度分布の画像データを改良した畳み込みニューラルネットワーク (CNN) モデルの入力として、限定された造形条件に限られるが、高い精度での識別に成功した。これは従来 AE 事象のパラメータをディープニューラルネットワーク (DNN) に与えたものより良好な結果であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画当初から 1 年目に AE 計測と機械学習による造形欠陥の自動判別の実証試験を行い、2 年目に 1 年目の結果に基づいて選定した必要な装置を調達して本格的なデータ収集を行い、3 年目に造形欠陥の高度インプロセスモニタリングシステムとしての完成を目指す計画であった。上記の「研究実績の概要」に記した成果はこれに即した進捗となっており、研究遂行を難しくする重大な問題も見つかっていないため、「おおむね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
LPBF 法による積層造形装置の常設のインプロセスモニタリング装置群に本研究の AE モニタリングを加え、日常的に行われている造形処理のなるべく多くからデータを収集し蓄積する。これと赤外線カメラなど他のインプロセスモニタリング装置のデータ、あるいは事後の観察結果などから欠陥に関する情報を抜き出し、AE の結果と合わせたデータセットを作成する。平行して、これらのデータセットを活用して高度に造形欠陥の自動判別が行える機械学習モデルを構築する。
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