Recrystallization Nucleation Mechanism Based on a New Sequential Observation Method for Inhomogeneously Deformed Microstructures in Cold-rolled Steel
Project/Area Number |
23K04449
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 26050:Material processing and microstructure control-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森川 龍哉 九州大学, 工学研究院, 助教 (00274506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 重人 九州大学, 工学研究院, 准教授 (00804741)
田中 將己 九州大学, 工学研究院, 教授 (40452809)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 再結晶 / 不均一変形 / 圧延 / 結晶方位分布 / 集合組織 / ひずみ分布解析 / 電子線後方反射回折法 / 集束イオンビーム法 |
Outline of Research at the Start |
投入エネルギーの削減と送電効率の最大化を実現するための技術的課題の一つとして,磁気的特性の向上は必須である.鋼板に付与される機能性は,いずれも鋼板の有する優先結晶方位分布すなわち集合組織の形成状態に依存するため,鋼板の加工による不均一変形組織の様相とその形成メカニズムの基礎的知見を獲得することは,鋼板の機能性の向上に大きく寄与すると考えられる.圧延中の鋼板における変形組織の形成過程とひずみ分布を,ユニークな埋め込み圧延を利用した逐次的組織観察と微細マーカー法により把握し,再結晶過程に直結する変形組織の定量化と形成メカニズムの解明を図る.
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Outline of Annual Research Achievements |
機能性鋼板おける優先結晶方位分布をもたらす再結晶の起点は,鋼板の加工時に材料内部に導入された不均一変形組織内部に内包される.再結晶の駆動力は変形組織内のひずみ分布に多大な影響を受けるため,鋼板の加工による不均一変形組織の様相とその形成メカニズムの基礎的知見を獲得することは,鋼板の機能性の向上に大きく寄与すると考えられる.本研究課題では,圧延中の鋼板における変形組織の形成過程とひずみ分布を,ユニークな埋め込み圧延を利用した逐次的組織観察と微細マーカー法により把握し,再結晶過程に直結する変形組織の定量化と形成メカニズムの解明を目的とする. 上記の目的に鑑み,令和5年度は,極低炭素鋼を用いて埋め込み圧延の手法の確立へ向けて,試行錯誤を行った.当初予定していた実施過程に従い,放電加工機を用いて,ミクロンレベルの精度で埋め込み圧延のための埋め込み穴を作製し,表面観察用試片を実際に埋め込むことに成功した.また,本研究では,試片の圧延に際し平面ひずみ応力状態を保ちつつ観察面を保護するため,目的試片とダミー試片を併せて埋め込む方法を考案した.これにより,予備圧延を行った試片について,SEM-EBSD法を用いて表面の結晶方位分布を取得できた.これは,圧延変形中の目的試片の表面下40nmの領域が十分な結晶性を有していることを示す.結晶方位変化の逐次観察とマーカー法を用いたひずみ分布測定を今後進めていく上で,このような手法の確立は研究計画を前進させる大きな成果と言える.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度は,圧延極低炭素鋼を用いた埋め込み圧延の手法の確立へ向けて,試行錯誤を行った.当初予定していた実施過程に従い,放電加工機を用いて,ミクロンレベルの精度で埋め込み圧延のための埋め込み穴を作製し,表面観察用試片を実際に埋め込むことに成功した.また,本研究では,試片の圧延に際し平面ひずみ応力状態を保ちつつ観察面を保護するため,目的試片とダミー試片を併せて埋め込む方法を考案した.これにより,予備圧延を行った試片について,SEM-EBSD法を用いて表面の結晶方位分布を取得できた.
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は,当初の研究計画に従い,昨年度に確立した逐次圧延に伴う表面組織観察法を様々な圧延率にて行う.また,集束イオンビームを用いた観察表面への微細マーカー作製手法の確立を図る.集束イオンビームでは通常,ガリウムイオン流を用いた表面加工および複数の金属によるデポジションを活用した表面へのマーカー構築を行うが,より微細で制度の良いマーカー構築のため,電子線流を用いたデポジション手法の検討を併せて行う.これにより,圧延に伴うひずみ分布測定の空間精度の向上を目指すとともに,局所的に不均一な変形がどの程度の圧延率まで可能かの検討を進める.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)