Project/Area Number |
23K04479
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 27010:Transport phenomena and unit operations-related
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
野村 幹弘 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (50308194)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | DAC / 二酸化炭素 / 膜反応器 / 資源化 |
Outline of Research at the Start |
低濃度二酸化炭素回収のため、新規に二酸化炭素吸収材を利用したアルカリセラミック系の膜開発を行う。二酸化炭素分離膜の分離機構は、分子サイズの違いを利用した分子ふるい機構および、分子と膜の相互作用を利用した溶解拡散機構に二分される。ゼオライト膜など、分子ふるい機構による分離では、水素など二酸化炭素よりも小さな分子との分離は不可能である。溶解拡散機構による分離であれば、分離系によらず二酸化炭素選択分離が可能である。ここでは、溶解拡散機構をベースにして、セラミック系高温二酸化炭素吸収材を利用した二酸化炭素分離膜の開発を提案する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度の目標は、①粉末材料のスクリーニング、低濃度二酸化炭素吸収評価装置の完成②コーティング膜において、窒素透過率10-8 mol m-2 s-1 Pa-1以下、連続透過試験装置の完成③膜反応器によりメタン生成を確認である。まず、粉末材料のスクリーニングに関してはNaOHの試験を行った。空気中よりCO2を吸収することを確認した。しかし、想定している300℃程度では脱離はしなかった。今後は、水素雰囲気によるメタン化による脱離の検討を進める。低濃度二酸化炭素吸収評価装置に関しては、従来のセラミック膜透過試験装置を改良することで作成した。次に、NaOHコーティング膜の開発を行った。コーティング用にアルミナ多孔質基材を用いた場合は、NaOHのアルカリによりアルミナ多孔質膜が破損した。そこで、多孔質BN基材を用いることで、破損を防ぐことに成功した。窒素透過率は、3回コーティングにより5×10-8 mol m-2 s-1 Pa-1となった。コーティング回数を増やすことにより、透過率が減少していた。今後はコーティング回数を増加させる予定である。膜反応器に関しては、多孔質アルミナ基材に触媒であるNiを浸漬法により担持させて用いた。反応は350℃以上で運転された。膜の性能は、CO2透過率7.7×10-8 mol m-2 Pa-1 s-1、CO2/CH4透過率比2.0(380℃)であった。O2転化率は、350 -400 °Cの全運転温度範囲で膜反応試験の方が従来の重点型の反応試験と比較して高く、350 °Cで最大92.3 %であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
粉末のスクリーニングに関しては、NaOHを選定することができた。コーティング膜にに関しては、基材の破損という問題が生じたが、新素材であるBNを見出して、目標値に近い値を出せた。膜反応器の試験に関しては想定以上の進展を示した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度の目標は、「スクリーニング材料膜を用い、大気供給(DAC)にて膜反応によりメタン生成を確認すること」である。そのために、膜の緻密性の向上を行う。コーティング回数を増加させることで、緻密性が向上したので、3回以上のコーティングを行う予定である。膜反応器試験は、本年度用いた装置を活用する。
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