Development of selective hydrodeoxygenation process of polyols under relatively low hydrogen pressure
Project/Area Number |
23K04487
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 27020:Chemical reaction and process system engineering-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤墳 大裕 京都大学, 工学研究科, 助教 (90757105)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 炭素担持銅触媒 / イオン交換樹脂 / 水素化脱酸素 / 二元金属 / プロセス開発 / 糖ポリオール |
Outline of Research at the Start |
バイオマスを石油代替の化学原料に利用するには,バイオマス由来の化合物に豊富に含まれる酸素原子を選択的に取り除く必要がある.その方法の一つである水素化脱酸素反応は金属触媒と大過剰の高圧水素,200℃以上の高温が必要という課題がある.その課題の解決のため,本研究では,触媒の金属粒子を小さくすることで低温での反応速度の向上と,低圧の水素を効率的に触媒金属表面に供給する反応プロセスの開発を同時に行う.
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Outline of Annual Research Achievements |
低水素圧下で高選択的に糖ポリオール類の水素化脱酸素を行う触媒反応プロセスの開発を目的とする.バイオマス原料の化学製品への転換プロセスの実用化のためには安価・穏和(低温・低水素圧下)な反応条件が必要となる.本研究では穏和な反応条件での糖ポリオール類の選択水素化脱酸素反応の実現のため,反応場ならびに反応プロセスの改良,具体的には,①金属微粒子化による活性点の増加,②効率的な水素供給に注目して研究を実施する. 2023年度は,水素化脱酸素反応に対して高い選択性が期待される炭素担持Cu触媒をベースに触媒開発と性状評価に取り組んだ.当該触媒に少量の第二金属(Mg, Zn)を添加することで,金属微粒子の凝集を物理的・化学的に抑制するとともに高機能化を行った.弱酸性陽イオン交換樹脂もしくはキレート交換樹脂に金属イオンをイオン交換により担持し,不活性ガス中で熱処理をすることで,樹脂の炭素化と金属イオンの還元を同時に行うことで炭素担持金属微粒子触媒を調製した.いずれの樹脂を用いた場合にも,Cu担持量が40wt%以上,金属粒子径が15~20 nmとなり,ミクロ孔の発達した炭素担体を持つ触媒が得られた.Mgを添加した触媒では,Mgは高分散に存在し,Cu粒子径が小さくなるとともに触媒に塩基性点が付与されることを見出した.また,Znを添加した触媒では,500 ℃ではCuZn合金微粒子を形成し,750 ℃以上のZnが揮発する温度ではZnが触媒から溶出しメソ孔が形成されることを見出した. Mgの添加により反応活性点の質の調整が,Znの添加により反応活性点の質に加えて細孔性状の改善が可能となることを見出した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りに触媒調製・性状評価を遂行し,炭素担持Cu触媒にMgならびにZnを添加するための触媒調製条件を確立するとともに金属添加による化学的・物理的性状変化を明らかにした.また,Mg, Znの添加量によりその性状をコントロールできる可能性を見出している.Mg添加による塩基性質の発現ならびにZn添加によるメソ孔の形成は糖ポリオール類の水素化脱酸素反応の活性向上に有効であると期待される. そのため,本研究の対象である糖ポリオール類の水素化脱酸素反応の触媒活性向上の可能性が高く,次年度以降実施予定の研究活動を順調に遂行できるような成果を得られた.
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Strategy for Future Research Activity |
調製した触媒の触媒活性をグリセリンならびにエリスリトールの水素化脱酸素反応により評価する.水素化脱酸素反応の反応速度定数をもとに触媒性状の変化が触媒活性に及ぼす影響を定量的に明らかにし,触媒活性をさらに向上するための触媒設計と触媒開発を行う. Mg添加により付与される塩基性点およびZn添加により導入されるメソ孔容積はイオン交換時の添加金属量によりおおよそ定量的に制御可能であることを見出している.そのため,塩基性質もしくはメソ孔容積を独立に変更し,反応速度に影響する要素を抽出し評価が可能となっている. 加えて,効率的な水素供給を実現するために,従来のバッチ式反応器から,水素をバブリングにより連続的に供給するセミバッチ式反応器を作製する.セミバッチ式反応器では,水素を気泡として液相に供給するため気液界面積が増加し,液相への水素の供給が促進される.それにより,低い水素圧においても水素化脱酸素反応の反応速度を大きくできると期待する.
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)