Single-shot measurement of ultrafast response by nonlinear chirped-pulse spectroscopy
Project/Area Number |
23K04623
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 30020:Optical engineering and photon science-related
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Research Institution | Kanagawa Institute of Industrial Sclence and Technology |
Principal Investigator |
玉置 亮 地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所, 戦略的研究シーズ育成プロジェクト, 研究員(任期有) (10767742)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | シングルショット分光 / チャープパルス分光 / テラヘルツ時間領域分光 / ポンプ・プローブ分光 / 非線形光学 / 分散補償 |
Outline of Research at the Start |
フェムト秒超短パルスレーザーの周波数成分に時間軸応答を付与するチャープパルス分光法において、時間窓幅に依存した時間分解能の低下とスペクトル干渉による波形歪みの課題を克服した「分散補償チャープパルス分光法」と、チャープパルスに時間-周波数に対する非線形な高次分散を付与した「非線形チャープパルス分光法」を融合させることにより、サブピコ秒の高い時間分解能とナノ秒の広い時間窓幅を両立した、シングルショット時間分解分光法の実現を目指す。手法の原理実証だけに留まることなく、高感度・高繰り返しなどの応用上必要となる技術要件を満足する研究開発を行うことで、実応用に対しても“使える分光計測技術”を確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
超短パルスレーザー光の周波数成分に時間軸応答を付与するチャープパルス分光法において、時間窓幅に依存した時間分解能の低下とスペクトル干渉による波形歪みの課題を克服した「分散補償チャープパルス分光法」と、チャープパルスに時間-周波数に対する非線形な高次分散を付与した「非線形チャープパルス分光法」を融合させることにより、高い時間分解能と広い時間窓幅を両立した、シングルショット時間分解分光法の実現を目指している。 今年度は「分散補償チャープパルス分光法」を用いて、波形歪みのない超高速時間波形の取得についての実証実験を行った。光源としてチタンサファイア再生増幅器からのフェムト秒パルスレーザー光を用いて、変調用のポンプ光と検出光の2つに分けて用いた。検出光は回折格子対パルス伸長器でチャープを付与した後に、さらにプローブ光と読み出し光の2つに分けた。プローブ光にポンプ光による変調を加え、回折格子対パルス圧縮器で付与したものと逆向き同量のチャープを与えて分散補償を行った後に、読み出し光のチャープパルスとの和周波発生を行い、分光器でスペクトル計測を行った。上記の光学計測プロセスにより、超高速時間変調波形を和周波スペクトルに波形歪み無く書き込み、シングルショット計測することができる。 本手法をテラヘルツ時間領域分光法と近赤外ポンプ・プローブ分光法に適用し、時間分解分光計測を行った。テラヘルツ電場波形、Kerr回転信号、フォノンポラリトン振動の応答を、本手法を用いることで波形歪み無く観測することに成功した。幅広いポンプ・プローブ分光法への応用が期待されるシングルショット計測手法であることを実証することができ、当該研究成果について論文発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題での目標として分散補償チャープパルス分光法によって高い時間分解能を実現しつつ、非線形チャープパルス分光法によって広い時間窓幅を両立することを目指している。今年度は分散補償チャープパルス分光法による高い時間分解能を実証することができ、ベンチマークとなる目標の一つを達成することができた。従来のチャープパルス分光法においては、時間窓幅と時間分解能がトレードオフの関係にあることが課題となっていたが、分散補償チャープパルス分光法を用いることでこの課題を克服し、高い時間分解能でのシングルショット計測が可能であることを示した。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究のもう一つのベンチマークとなる目標である非線形チャープパルス分光法について、広い窓幅を達成するための光学系の設計と構築を引き続き進めていく。分散補償チャープパルス分光法では、和周波発生に非線形光学過程を利用するために時間窓幅には原理的な限界が生じる。そこで、より長い遅延時間の応答については、非線形チャープパルス分光法によってプローブ光のスペクトルをそのまま高速分光器で取得することを計画している。分散補償チャープパルス分光法によって高い時間分解能を実現しつつ、非線形チャープパルス分光法によって広い時間窓幅を両立することを目指す。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)