Project/Area Number |
23K04630
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 31010:Nuclear engineering-related
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
泉 佳伸 福井大学, 附属国際原子力工学研究所, 教授 (60252582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 陽一郎 福井大学, 学術研究院工学系部門, 准教授 (90568883)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 放射線生物学 / 数理モデル / 修復効果 / 低線量率 / 遺伝子の機能発現 / 放射線 / 生体影響 |
Outline of Research at the Start |
放射線生物影響を数理モデル化する試みが行われてきたが、既存の数理モデルは非常に単純であり、DNA損傷の修復効果を取り入れていない等の問題があった。そこで、申請者らの研究グループでは数理モデルの改良を行ってきた。しかし、新たに提案された改良型の数理モデルを検証するには、低線量率で長期間照射する細胞実験が必要であるが、検証に適したデータの報告は非常に少ない。 本申請では、細胞に長期間の低線量率照射し、逐次分析から新規数理モデルの検証に必要なデータを提供し、将来の数理モデルの発展に資することを主目的とする。 本研究の成果と数理モデルの発展によって、放射線防護学の合理性の向上が期待出来る。
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Outline of Annual Research Achievements |
放射線照射に伴う細胞死や突然変異をはじめとする放射線生物影響(放射線生物応答)を数理モデル化する試みが長年続けられてきたが、被ッとモデルやQモデル等の古典的な数理モデルや 近年 他の研究グループから提案されている様な既存の数理モデルは非常に単純であり、DNA損傷の修復効果や放射線防護剤(保護剤)添加による防護効果、或いは間接作用を数学的には取り入れていない等の問題があった。そこで、放射線超感受性や適応応答等の 従来の放射線生物学数理モデルでは表現できていなかった現象を再現するモデルを考案した。今年度は、遺伝子の機能発現量の線量や時間変化をモデルに組み込む為に、逆転写反応で生成したRNAをDNAに変換し、PCR反応を介した定量分析を行った。その結果、遺伝子の機能発現量は低線量では 線量に対してほぼ比例して増加するが、ある線量以上では発現量がそれ以上は増加しない傾向を掴んだ。この効果を数理モデルに組み込んで、実験結果を再現できるかを検証するべく、培養環境下での酵母細胞の低線量照射実験を行っている。 今後も実験を繰り返して再現性を確認するとともに、実験制度を合向上させる必要がある。また、フローサイトメトリ等の他の分析手法も駆使して、放射線生物応答の現象そのものも考察を深めていかなければならない。 本研究によるモデルの提案が完結すれば、今後の科学技術の進展、分析機器などの感度や制度向上に伴って、数理モデルの信頼度は向上していくであろう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
放射線生物影響を数理モデル化する試みが行われてきたが、標的理論やLQモデル等の既存の数理モデルは非常に単純であり、放射線防護剤による防護効果や間接作用の寄与、DNA損傷の修復効果を表すパラメータを導入しておらず、これらの効果を数学的には取り入れていない等の問題があった。近年では 他の研究グループでも修復効果に着目した研究が進められている。 しかし、修復効果を物理化学で扱う所の反応速度論的に取り扱った場合、1次反応では、修復効果の効率は損傷状態の細胞の濃度と修復の反応速度定数の積で表され、反応速度定数は一定として扱う。その方法では、放射線超感受性や適応応答等現象は表現できない。 では、この反応速度定数に相当するパラメータが、時間や吸収線量の関数であると仮定したら特異な現象を表現できるのではないだろうか殿考えに至った。 そこで、これらの特徴的な放射線生物学応答の現象を再現するモデルを考案する為に、今年度は遺伝子の機能発現量の線量や時間変化をモデルに組み込むべく、逆転写反応で生成したRNAをDNAに変換し、PCR反応を介した定量分析を行った。その結果、遺伝子の機能発現量は低線量では 線量に対してほぼ比例して増加するが、ある線量以上では発現量がそれ以上は増加しない傾向を掴んだ。この効果を数理モデルに組み込んで、実験結果を再現できるかを検証するべく、培養環境下での酵母細胞の低線量照射実験を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
逆転写反応で生成したRNAをDNAに変換し、PCR反応を介した定量分析による遺伝子機能発現量解析は、精度にやや問題がある。DNAや細胞を扱う以上避けられない問題であるので、遺伝子機能発現量解析は多数回行って再現性確認を行う必要があり、それには相当の期間を要する。 その様な追試を複数回行いつつ、数理モデルに組み込む関数の制度を向上させていくと共に、培養中の低線量率照射実験で検証の制度を向上させる。 また、フローザイトメトリ等の他の手法も駆使して、放射線応答そのものについても考察を深め、数理モデルの改良に活かしていく。
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