もみ殻の新規資源化プロセス開発:有用成分の逐次分離による高度利用法の確立
Project/Area Number |
23K04651
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 31020:Earth resource engineering, Energy sciences-related
|
Research Institution | Saitama Institute of Technology |
Principal Investigator |
本郷 照久 埼玉工業大学, 工学部, 教授 (50434303)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
|
Keywords | もみ殻 / 酸加水分解 / キシロース / ヘミセルロース / バイオマス / 資源化 |
Outline of Research at the Start |
世界情勢の変化により、資源の流通に大きな混乱が生じる。石油などの化石資源の大部分を輸入に頼っている日本にとっては、エネルギーセキュリティの確保は重要な課題であり、資源の自国生産率を向上させることが急がれる。 “もみ殻”をバイオマスとして利用する試みは従来より盛んに行われているが、付加価値の高い有効な利用法は実現していない。これは、“もみ殻”に含まれる化学的性質の全く異なる成分に応じた適切な活用法が提案されていないためである。本研究では、それぞれの化学成分を個別に分離し、その化学的特性に応じた高度利用法を提案することで、“もみ殻”を化石資源の代替として活用できるものと考える。
|
Outline of Annual Research Achievements |
米のもみ殻は非可食性バイオマスであり、その有効活用が期待されている。本研究では、もみ殻に含まれる有用成分を逐次的に分離し、それぞれを効果的に活用する方法の確立を目指している。 最初に、本研究で用いるもみ殻の成分分析を行った。データージェント法により求めたセルロース、ヘミセルロース、リグニンの含有率は、それぞれ41mass%、18 mass%、16mass%であった。また、灰分の含有率は約91%であり、そのうちの90mass%以上がシリカ(SiO2)であることが分かった。灰分にはシリカ以外にも微量ではあるが、MgO、P2O5、K2O、CaO、MnO、Fe2O3などが含まれていた。 本年度は、もみ殻に含まれるヘミセルロースを選択的に酸加水分解し、キシロースが生成する条件を検討した。もみ殻は蒸留水で十分に洗浄した後に粉砕し、粒度を250~500μmに調整した。もみ殻を0.10~2.0mol/L硝酸水溶液に入れ、撹拌しながら80~100℃で還流し酸加水分解を行った。生成物は高速液体クロマトグラフにより分析した。0.10mol/Lの硝酸水溶液を用いたときは、反応温度の上昇に伴ってキシロースの生成量が増加した。そこで、酸加水分解の反応温度は100℃で行うこととし、硝酸水溶液濃度を変化させて最適なキシロース生成条件を検討することにした。その結果、硝酸水溶液濃度が0.10mol/Lから2.00mol/Lの間に、最適なキシロース生成条件があることが分かった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた実験を遂行することができたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
キシロースの最適な生成条件をより詳細に検討する。キシロース生成後の残渣には、セルロースやリグニンが含まれていることが考えられるため、その成分分析を行う。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)