Transient photocurrent nanoscopy with visible ultrashort laser pulses
Project/Area Number |
23K04690
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 32020:Functional solid state chemistry-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
寺本 高啓 大阪大学, 放射線科学基盤機構, 特任講師(常勤) (40467056)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
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Keywords | 超高速分光 / 太陽電池 / 光物性 / 物理化学 |
Outline of Research at the Start |
太陽電池の光電変換効率を向上するためには、光励起後のキャリアダイナミクスを明らかに する必要がある。また材料表面の不均一さに起因する光電変換効率の低減など報告例がある ものの、キャリアダイナミクスとの相関は不明である。そこで本研究では可視超短パルスレ ーザーと共焦点顕微鏡を組み合わせることにより、高い空間分解能を持つ過渡光電流ナノス コピーの開発を行なう。それにより太陽電池表面の結晶粒や結晶粒界など局所的な場所での 光励起後のキャリアダイナミクスをそれに関与する分子振動モードとともに明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
化石燃料の代替エネルギーとして、太陽電池の開発では高い光電変換効率が求められる。特に近年はフレキシビリティ、軽量、溶液ベースでの製造などの低コスト、容易さなどで有機材料および無機有機ハイブリット材料を用いた太陽電池が注目されている。有機薄膜太陽電池およびペロブスカイト太陽電池といった新型の太陽電池の開発競争は激化している。これまでに有機薄膜太陽電池で18%程度、ペロブスカイト太陽電池で25% の光電変換効率が報告されている。高光電変換効率、耐久性、安定性などが課題で現在も引き続き盛んに研究が行なわれている。 このような太陽電池材料では光を照射することにより励起子が生成する。励起子の緩和ダイナミクスとして, 数fs~psの時間スケールで電子・正孔対の電荷再結合または電荷分離が起こる。この電荷分離過程の分岐比が光電変換の効率を主に支配する。電子遷移の余剰エネルギーが核の振動に散逸されると、光電変換効率は低下する。そのため、太陽電池材料における光励起初期過程を明らかにするには、フェムト秒レーザーを用いた超高速分光が必要となる。また太陽電池表面の不均一な環境、例えば結晶粒や結晶粒界などの空間分布の可視化やその局所的な空間における励起子ダイナミクスを明らかにすることが高効率太陽電池の開発において重要となる。 光励起による余剰エネルギーが格子(分子)振動へとエネルギー移動が起これば分子振動モードに依存して光電変換効率への影響が懸念されるが、これまで分子振動ダイナミクスおよび光電変換効率との関係は一切報告されていない。また結晶粒および結晶粒界など空間的に局所構造におけるダイナミクスは明らかではない。 そこで本研究では、可視超短パルスレーザーによる過渡光電流分光に顕微鏡技術を導入し、 過渡光電流ナノスコピーを開発する。そしてそれを用いて太陽電池の局所的励起子ダイナミクスを精査する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
異動に伴う研究環境の変化により、計画していた研究活動を行うのが難しかったため
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降、新しい研究環境において実験室など整備し速やかに研究活動を行う。 特に実験装置の移設を行うため、空調など研究環境が整い次第、レーザー装置の再立ち上げ並びに光学系の再構築を行う。 研究対象の太陽電池に関しては、試作品の作製を行う。 また理論計算に関しては、引き続きスーパーコンピューターを用いて材料探索を行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)