Project/Area Number |
23K04723
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 33010:Structural organic chemistry and physical organic chemistry-related
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
東屋 功 東邦大学, 薬学部, 教授 (50276755)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | X-ray analysis / crystal structure / co-crystal / coformer |
Outline of Research at the Start |
単結晶X線構造解析による構造決定が難しい低分子及び分子量500から数千程度の中分子を、共結晶化により単結晶とし、その構造を決定する方法論の開発を目的とする。対象とする分子に対して空間を埋める適切な共結晶化剤を、分子の立体構造と部分構造に基づく分子間相互作用から合理的に予測すると共に、様々な部分構造に対応する共結晶化剤をライブラリ化する。本法をPacking Material法(PM法)と名付け、汎用性の高い構造決定法として確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
パッキングマテリアルの候補としてテトラフェニルアダマンタン誘導体を合成し、結晶構造を調べると共に、既知の誘導体の結晶構造について、ケンブリッジ結晶構造データベースを検索し、ヒットした結晶構造を分子配列(分子間相互作用とその数)に基づいて分類を行った。その結果、末端フェニル基のパラ位にのみ置換基をもつ場合、高い比率でサドルスタックした一次元連鎖構造をとっていることがわかった。そこで、末端フェニル基のパラ位にアシルアミノ基を結合した誘導体を合成し、結晶構造を調べたところ、アルキル鎖の長さに関わらず、サドルスタックした連鎖構造間にチャネル構造が形成され、その径は、アルキル鎖が長くなるほど大きくなった。このことから、テトラフェニルアダマンタンのアシルアミド誘導体が、様々な大きさをもつゲスト分子を取り込んで結晶化するホスト分子として有用であることが示唆された。一方、同じテトラフェニルアダマンタンのアミド誘導体において、アミド結合の向きを逆にした、テトラフェニルアダマンタンテトラカルボン酸のアミド誘導体は、サドルスタック構造を取らず、チャネル構造を形成しなかった。これは、アミド結合による水素結合位置の違いが、サドルスタック構造あるいはダイマー構造の安定化に与える影響の違いによると考えられる。 次に、共結晶化空間を形成し得る化合物として、2,5-ジアミノピリジンのビスベンゼンスルホンアミド誘導体を合成し、種々な化合物と共結晶を行ったところ、ハロベンゼンに対して選択的な共結晶化が見られた。これらの化合物は、2つのスルホンアミド結合が安定なシンクリナル配座の符号の組み合わせと、中央のベンゼン環に対する両端のベンゼン環の位置関係に基づく配座により、取り込むゲスト分子に対して、柔軟にその配座を変化させることができることから、本研究で目指すパッキングマテリアルの候補となるものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
一連のテトラフェニルアダマンタン誘導体について、多くの共結晶を作成したが、それぞれの結晶化に時間がかかり、またX線結晶構造解析における解析精度が上がらないものが多かった。特にアシルアミノ基をもつ誘導体について、そのほとんどで、化合物の純度を上げるために時間のかかる再結晶が必要であった(数日~1カ月)。 また、テトラフェニルアダマンタン誘導体以外に、デザインした化合物を用いた共結晶化において、共結晶化率が期待したほど高くなかったため、共結晶化が起こる要因(分子間相互作用と形の相補性)について、再度検討を行っている。 なお、年明け2月にX線解析装置のディテクターが故障し、復旧見込みが7月上旬のため、作成した共結晶のX線解析が年明けから予定通り進んでいない。復旧次第、順次測定を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
結晶化に問題のある化合物として、これまでに当研究室において単結晶構造解析を行った化合物のうち、主骨格が不確定だったもの、主骨格の決定のみ可能だったもの、アラートAが残ったもの、計131種類の化合物について、その化学構造と結晶解析結果との関連を調べると共に、それらに共通の部分構造を含む化合物の結晶構造を、特に共結晶に絞ってケンブリッジ結晶構造データベースを検索し、得られた結晶構造を分子配列(分子間相互作用とその数)に基づいて分類を行にて検索を行う。結晶解析において不十分な結果を与えやすい共通の骨格または構造として、第二級アミドを複数含むもの、ピリジンカルボン酸アミド誘導体、複素環構造をもつナフタレンスルホンアミド類、対称性に問題があるもの(対称性が高すぎるもの)など、具体的に対象を絞り、水素結合やCH-π相互作用など、比較的指向性の高い相互作用に着目し、それらと相補的に相互作用しうる官能基を複数持つ化合物をコフォーマーの候補としてデザイン、合成した上で、共結晶化を試みる。その際の指標として、解析レベルの改善(アラートの減少)、低融点化合物の結晶化、外形の改善(針状、雲母状、粉末→ブロック状など)の観点からデータを収集し、特定の部分構造に対して適切なコフォーマーを選択できるよう、コフォーマーのライブラリ化を行う。
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