| Project/Area Number |
23K04815
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Allocation Type | Multi-year Fund |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 34020:Analytical chemistry-related
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| Research Institution | Kitakyushu National College of Technology |
Principal Investigator |
大川原 徹 北九州工業高等専門学校, 生産デザイン工学科, 准教授 (50632650)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 利和 九州大学, 工学研究院, 准教授 (20643513)
松嶋 茂憲 北九州工業高等専門学校, 生産デザイン工学科, 教授 (80229476)
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| Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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| Keywords | ピロール / 凝集誘起発光 / 蛍光 / 結晶構造解析 / 分子力学計算 / 密度汎関数計算 / ポリヒドロキシアルカン酸 / 水溶性 / 理論計算 |
| Outline of Research at the Start |
微生物由来のポリヒドロキシアルカン酸(PHA)は、微生物が生産と分解を行うことのできる代替プラスチック原料として注目を集めている。しかし、微生物がどのような条件で性能の優れたポリマーを産生するかは明らかになっていない。一方、これらの評価のためには抽出と分析に膨大な時間と労力を要する。 凝集誘起発光性(AIE)色素は、溶液状態など分子が自由に運動できる状態では発光を示さず、固体状態など動きが拘束される環境下において強い発光を示す色素である。本研究では、微生物の体内に存在するポリマーを可視化するためのAIE特性を有するピロール系蛍光色素の開発を行い、蛍光法による菌体内PHAの迅速分析を目指す。
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| Outline of Annual Research Achievements |
分子力学計算により分子結晶構造を予測するソフトウェアであるCONFLEXを用いて計算を行った。2-ビニルピロールの側鎖の置換基の構造と固体中でのパッキング様式、分子間相互作用の様式について評価を行い、実験で得られた単結晶X線構造解析結果との比較を行った。その結果、側鎖にメチル基などの小さいアルキル基を有する場合は、分子が2個平行に配列したダイマー構造を基本単位として結晶構造を形成しているのに対して、n-プロピル基あるいはエトキシカルボニル基など比較的長い側鎖を有する場合は、分子がずれながら一次元方向に無限にスタッキングする構造が、熱力学的に安定であることが分かった。この計算結果は、単結晶X線構造解析結果とも矛盾しない。このことから、側鎖の分子設計次第で結晶構造を制御し、固体発光挙動を自在に操ることができる可能性が示唆された。 さらに、小さいアルキル基とエトキシカルボニル基が分子内に共存する際は、ダイマー構造も一次元スタッキングも同程度に生じうるという計算結果が得られ、同一分子でも何らかの刺激により異なる結晶相を発現させることで多形による色調変化を達成できることが分かった。 2-ビニルピロールの異性体として3-ビニルピロールについての基礎研究にも着手し、密度汎関数計算などから、励起状態で分子が単結合を軸として回転することで発光性が損なわれる可能性があることが分かった。また、現在までに合成と単離が完了しているすべてのビニルピロール類似化合物は、ビニル基の置換位置の違いによらず、溶液状態では発光を示さないことも分かった。 一方、比較的高い水溶性を示すことが期待されたジシアノビニル基を有する誘導体については、固体発光性が低いことが分かった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
水溶性をもつもの、嵩高い置換基をもつもの、剛直な構造をもつもの、など、様々なビニルピロールの誘導体を合成することに成功した。また、それらの基本的性質に関する評価も進展し、固体発光性の有無や固体発光波長について、分子構造との関係性を徐々にではあるが明らかにできつつある。特に、分子力学計算では、結晶構造の実験データと一致する結果を得ることは難しいものの、多数の構造データと熱力学的安定性を比較することで、その分子構造に特有の結晶構造の「傾向」を見出すことに成功し、実験データと矛盾しないデータを得ることにも成功した。 一方、最終的な研究の目標である、ポリマーと色素の相互作用によるポリマーの蛍光分析への応用については、最終年度への課題として残っている。
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| Strategy for Future Research Activity |
ビニルピロールと種々のポリマーを混和させたフィルムの作成を試み、ポリマー中でビニルピロールがどのような配向を取るか、それによって発光色の差が出るか、ポリマーの熱的性質や機械的性質、化学的組成などを反映させることができるか、を評価する。 また、現時点で最も高い水溶性を示すジシアノビニル基を有する誘導体について、発光性を向上させるためにその他の置換基を導入することを検討する。
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