Synthesis of new composite solid state electrolytes and development of high performace and high stability of solid state sodium ion battery
Project/Area Number |
23K04915
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 36020:Energy-related chemistry
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
馬 廷麗 九州工業大学, 大学院生命体工学研究科, 教授 (20380545)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 複合固体電解質 / 界面抵抗 / 安定性及び密着性 |
Outline of Research at the Start |
高性能かつ安定性に優れた固体ナトリウムイオン電池(SIB)を実現するには、高いイオン伝導率及び優れた安定性を有する固体電解質の開発が必要不可欠である。本提案では、高イオン伝導性の無機硫化物と高い安定性及び密着性を有するポリマからなる新規の高性能な複合固体電解質を合成し、電解質の特性を評価する。また開発した複合電解質を用いて、ナトリウムイオン電池を構築する。電池の性能、界面抵抗、微細構造の変化などについて検討し、高性能かつ高い安定性を有する全固体ナトリウムイオン電池を開発する。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究実績の概要 リチウムイオン二次電池(LIBs)は広く応用されているが、希少元素の使用及びコストが高いなどの課題がある。一方、ナトリウムイオン二次電池(SIBs)は、資源的問題が無く、低コストであるため、大型蓄電デバイスの有力候補となっている。しかし、これまでに数種類の固体電解質が開発されたが、イオン伝導性が低いことと不安定という課題がある。ナトリウムイオン電池の性能が低くて、実用化は難しい。本提案の目的は、高イオン伝導性の無機硫化物と高い安定性及び密着性を有するポリマからなる新規の高性能な複合固体電解質を合成し、電解質の特性を評価することと開発した複合電解質を用いて、ナトリウムイオン電池を構築することである。また交流インピーダンス(EIS)と光放射光(XAFS)の測定及び解析により、電池内部の界面抵抗及び電解質の微細構造変化を評価し、高性能かつ高安定性の全固体SIBsの材料開発指針を得る。 そのため、本年度では、研究提案していた無機硫化物電解質Na11Sn2PS12及び高い安定性及び密着性を有するポリマPVDF-HFP@NaPF6からなる新規の高性能な複合固体電解質を合成した。また、得られた電解質の物性及び性質をインピーダンスや電気化学性質を評価した。高いイオン伝導率を有することがわかった。 更に、合成した複合電解質を用いて、ナトリウムイオン電池を構築した。電池の性能、界面抵抗、電極材料及び電解質の微細構造の変化などについて検討した。今年度はNa+の吸蔵・放出過程を改善できる電極材料の合成に成功した。研究成果の論文4本を国際学会誌で発表し、国内外での学会発表4件も行った。複合型固体電解質の発明特許1件を出願した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
令和5年度の研究計画通り、Na11Sn2PS12及び高分子(PVDF-HFP@NaPF6)の複合固体電解質を2種類の合成方法により合成し、材料の物性及び性能を測定することと耐湿性の評価を行った。更に硫化水素の発生量を比較し、安定性の改善を検討した。これらをすべて当初の研究計画通りに研究を進んでいる。 更に、新規なナトリウムイオン電池の性能を更に改善するため、同時にナトリウムイオン電池の負極材料及び高分子バインダーも合成し、ナトリウムイオン電池を構築し、性能を評価した。計画より電池のエネルギー密度を向上させることに成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
今年の研究計画は、合成した複合電解質を用いて、陽極材料Na2Mn3O7及び陰極材料ハードカーボンにより固体SIB電池を構築し、充放電曲線及びサイクリングテストを行うことである。 また硫化物/ポリマー電解質及び固体電解質/電極の界面をその場で観察と解析の手法は非常に重要であるため、本研究はin-situインピーダンス(EIS)及びin-situ X線吸収微細構造測定方法(X-ray Absorption Fine Structure XAFS)を用いて、電池の界面抵抗及び電極材料と固体電解質の微細構造の解析を行う予定である。安定性の優れた高性能の電池創製の設計指針を得る。なぜその場での測定が必要か、理由としては、電池内部での反応を伴う充放電過程のような過渡現象においては不変性を満たさず、通常のEISの適用が難しい。in-situ EISを用いることにより、不変性を持たないEISであるため、ある時刻における瞬間のEIS計測は可能である。また放射光を利用したin-situ XAFS計測は微細構造を正確的に計測でき、微細構造の変化を高精度に解析できる。更に電池の動作前後、電池内部の界面、電解質の組成及び微細構造の変化などを調べると同時に電池の性能を妨げる要因及び劣化機構の解明を行う。高性能及び高安定性の全固体SIBsの材料開発指針を得る。
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Report
(1 results)
Research Products
(11 results)