Project/Area Number |
23K04951
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 37020:Chemistry and chemical methodology of biomolecules-related
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
岩崎 俊雄 日本医科大学, 医学部, 講師 (40277497)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 構造機能解析 / MitoNEET / X線構造解析 / 化学修飾 |
Outline of Research at the Start |
生命活動を支えるのは酵素反応であり、創薬の標的としても最も重要である。本研究の究極目的は、PLP共有結合修飾されたMitoNEETの構造基盤と化学反応特異性を理解し、構造化学的視点からMitoNEETレドックス生理機能の分子実体を明確にすることである。細胞の増殖や品質管理に必須と想定されながら、未だ明らかでないMitoNEETレドックス制御系の動作理解を目指すさきがけとしたい。
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Outline of Annual Research Achievements |
MitoNEETファミリーは II型 糖尿病改善薬 ピオグリタゾン(アクトス)の新規標的鉄硫黄酵素であり、細菌からヒトに至るまで高度に保存されている。これまでラット、線虫、高度好熱菌などのmitoNEET可溶性ドメインをX線結晶構造解析し、幾つかの薬剤との共結晶構造解析に成功した。本研究では、ピリドキサル5'-リン酸(PLP)で化学修飾されたmitoNEETレドックス生理機能の分子実体を、構造化学的視点から明確にすることを主たる目的とする。 (1)MitoNEETにおけるPLP共有結合修飾は自発的に進行する。まずPLP修飾した酵素を作成して結晶化条件をスクリーニングしたが、適切な条件を見つけられなかった。次いで予め作成した単結晶にPLPソーキングして構造解析を試み、異なる分解能の構造解析データセットを収集したが、残念ながら明瞭なPLP由来の電子密度同定には至らなかった。市販結晶化母液に高濃度含まれ、ラット酵素の単結晶成長に必須なTrisが共有結合修飾反応を阻害した可能性が高く、これを踏まえて結晶化条件のさらなる改良を試みた。次年度データ収集・解析する。 (2) PLP共有結合部位のアミノ酸残基に安定同位体ラベルを導入した酵素を予定年度より繰り上げて作成した。次年度以降に物理化学解析する。 (3)単細胞真核藻類シゾンmitoNEET可溶性ドメインの構造解析過程で、mitoNEETにおける自発的PLP共有結合修飾反応が2価重金属イオンにより阻害されることを発見した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当研究に所属されていた大学院教授の転出と新大学院教授着任および学内新カリキュラム移行等に伴い、研究室全体のリセットにかなりの時間を要したが、全体的にはほぼ当初計画に沿って研究遂行できた。PLP共有結合修飾されたmitoNEET結晶構造解析では、単結晶サンプル調整に当初想定していなかった技術的困難もあり、次年度も継続してすすめる必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
PLP共有結合修飾されたmitoNEETの結晶構造解析における当面の問題として、PLP由来と考えられる電子密度が不明瞭で分子配向の任意性が高いことがあげられる。このため、P原子の異常分散データを収集し、PLP由来のリン酸基の局在同定を試みるとともに、結晶化条件および反応条件の最適化も引き続き行う。さらに結晶構造解析と並行して物理化学的解析もすすめる。
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