Development of glycoproteomics using O-glycoprotease
Project/Area Number |
23K04954
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 37020:Chemistry and chemical methodology of biomolecules-related
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Research Institution | The Noguchi Institute |
Principal Investigator |
黒河内 政樹 公益財団法人野口研究所, 研究部, 研究員 (30422009)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高島 晶 公益財団法人野口研究所, 研究部, 研究員 (00300880)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 糖タンパク質 / O結合型糖鎖 / O-グライコプロテアーゼ / 糖ペプチド |
Outline of Research at the Start |
O結合型糖鎖は、生体内のタンパク質のセリン、スレオニンの側鎖に結合し、生命現象において非常に重要な役割をしており、近年、生物学的機能分子や疾患マーカーとして非常に注目されている。そのO結合型糖鎖の機能を調査する為には、O結合型糖鎖の糖鎖構造、結合しているタンパク質、そのタンパク質の結合部位の同定を行うグライコプロテオミクスが必要である。本研究では、効率よく糖タンパク質から糖ペプチドを調製するO-グライコプロテアーゼの機能評価を中心にこの酵素を用いたグライコプロテオミクスの開発を行う。そして、バイオ医薬品やバイオマーカー糖タンパク質の糖鎖機能の解明を行う予定である。
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Outline of Annual Research Achievements |
O結合型糖鎖は、生体内のタンパク質のセリン、スレオニンの側鎖に結合し、生命現象において非常に重要な役割をしており、近年、生物学的機能分子や疾患マーカーとして非常に注目されている。そのO結合型糖鎖の機能を調査する為には、O結合型糖鎖の糖鎖構造、結合しているタンパク質、そのタンパク質の結合部位の同定を行うグライコプロテオミクスが必要である。本研究では、効率よく糖タンパク質から糖ペプチドを調製するO-グライコプロテアーゼの機能評価を中心にこの酵素を用いたグライコプロテオミクスの開発を行う事を目標にしている。本年度は、O結合型糖鎖を持つ糖タンパク質が複数混在しているホエイプロテオースペプトンをO-グライコプロテアーゼであるIMPaを用いて糖ペプチドを調製し、その糖ペプチドをLC-MSで解析する事によって、糖ペプチドを同定し、その糖ペプチドの切断面、糖鎖構造からO-グライコプロテアーゼの基質特異性を評価した。その結果、IMPaは、糖鎖構造の認識に関しては、単糖であるTn抗原から糖鎖伸長した5糖のシアリルコア2型糖鎖まで認識して、糖鎖が結合したアミノ酸(セリン、スレオニン)のN末端側で切断する事が分かった。また、糖鎖が結合したアミノ酸が連続している場合は、その間は切断できない事が分かった。また、スレオニンに比べるとセリンの方が切断活性が低い事が分かった。そして、このO-グライコプロテアーゼを用いたグライコプロテオミクスからホエイプロテオースペプトンの中に5種類のO結合型糖鎖を持つ糖タンパク質が同定できた。この中には、今までO結合型糖鎖の存在が知られていなかったbeta‐caseinの発見やkappa-casein, Glycam-1に対して新規のO結合型糖鎖結合部位が複数個所にある事が判明し、本手法の有用性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
生体試料であるホエイプロテオースペプトンから既存のプロテアーゼを用いたグライコプロテオミクスよりもO-グライコプロテアーゼを用いたグライコプロテオミクスの方がより多くの糖ペプチドの検出、同定を達成し、その糖ペプチドを詳細に解析する事によって、O-グライコプロテアーゼを用いたグライコプロテオミクスの有用性を示す事が出来た。また、糖ペプチドの同定数が向上した事によって、新規の糖タンパク質の発見、新規の糖鎖結合部位の発見に繋がり、網羅的なグライコプロテオミクスを行う事が出来た。さらに、O-グライコプロテアーゼの作用する構造、しない構造を発見する事により、酵素の機能評価が出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、通常のプロテアーゼでは解析が困難なムチン型糖タンパク質、ムチン様糖タンパク質をターゲットとしてO-グライコプロテアーゼを用いたグライコプロテオミクスを行い、O-グライコプロテアーゼの評価を深め、より有用なO-グライコプロテアーゼを探していく。そして、バイオ医薬品やバイオマーカー糖タンパク質の糖鎖機能の解明を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)