Project/Area Number |
23K04966
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 37030:Chemical biology-related
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
西原 達哉 青山学院大学, 理工学部, 助教 (00773201)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 代謝物 / イメージング |
Outline of Research at the Start |
本研究では、組織内に含まれる代謝物量を空間情報と紐づけた形で、迅速かつ、簡便に解析可能にする新たな方法論の確立を目的とした。組織内に含まれる代謝物を薄層クロマトグラフィー (TLC) にトレースした上で分布解析を行う。ラベル化剤を塗布したTLC上で標的代謝物と選択的な反応を進行させ、得られる生成物のシグナルから、組織内に含まれる代謝物の分布 (位置、及び量) の解析を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
組織内の代謝物を空間情報と紐付けた形で迅速、かつ簡便に解析可能にする新たな方法論の確立を目指し、研究を実施した。 標的代謝物として、グルタチオンを選択し、チオールと選択的に反応する蛍光ラベル化剤の合成、評価を進めた。具体的には、アセトアミノフェンを過剰投与し、急性肝炎モデルマウスを作製した。急性肝炎モデルでは、肝臓内のグルタチオン量が減少することが知られているため、想定通りの挙動が得られるか検証した。実際に、急性肝炎モデルマウスと通常マウスの肝臓を摘出し、凍結組織切片を作製したところ、急性肝炎モデルマウスにおいて、生成物に由来する蛍光シグナルが減少することが確かめられた。 また、複数の生体分子解析を施行し、蛍光に変わるモダリティーとして、ラマン分光法の利用したプローブを新たに開発した。それぞれのプローブに対して、固有の波数にシグナルを与えるプローブを設計、合成し、フェロトーシスと関連する分子であるグルタチオン、及び鉄イオンの同時検出が可能となることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、蛍光、及びラマン分光法を活用したラベル化剤の開発を進めた。肝臓内におけるグルタチオンの検出を目標に本年度は研究を進めた。凍結組織切片を作製し、ラベル化剤を塗布した機能化TLCを用い、検出を試みた結果、グルタチオンの検出可能性がそれぞれのラベル化剤において認められた。また、ラマン分光法を利用したラベル化剤については、鉄イオンに対するラベル化剤を新たに設計し、グルタチオンと鉄イオンの同時検出の可能性を見出した。グルタチオンと鉄イオンは、フェロトーシスと強く相関するため、今後、これらの分子ペアをモニターすることで、組織内におけるフェロトーシスの解析が可能になると期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度得られたラベル化剤の結果については、論文発表を進める予定である。また、それぞれのラベル化剤に対して改良を施し、より迅速、かつ簡便なイメージングの実現を目指す。具体的には、未反応のラベル化剤を展開により、除去する操作を省くことが可能か検証する。以上を通じ、3次元での組織内分布イメージングに挑戦する。
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