マイクロプラスチックの土壌中での存在形態と荷電特性に与える影響
Project/Area Number |
23K04979
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 38010:Plant nutrition and soil science-related
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
康 峪梅 高知大学, 教育研究部総合科学系生命環境医学部門, 教授 (70284429)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池島 耕 高知大学, 教育研究部自然科学系農学部門, 教授 (30582473)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | 土壌 / マイクロプラスチック / 比重分離 / 塩化亜鉛 / ヨウ化ナトリウム / 荷電特性 / 形態別定量 |
Outline of Research at the Start |
プラスチックは農業用品,被覆肥料,灌漑水および風塵など様々な経路で土壌に入り,蓄積する。また,土壌→植物→動物(人間)系でマイクロプラスチック(MPs;<5mm)が移動することが指摘されており,人体への健康被害も懸念されている。本研究ではMPsを形態別に定量評価し,土壌中のMPsの形態,存在量および植物の可給態MPs量(環境へ流出しやすい画分でもある)を明らかにする。また,プラスチックは帯電性を有するため,土壌の荷電特性に影響する可能性が考えられる。本研究では,MPs添加による土壌の陽(陰)イオン交換容量の変化量を測定し,荷電特性への影響を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
水田土壌を対象にマイクロプラスチック(MPs)の比重分離を,よう化ナトリウム(比重1.7),塩化亜鉛(比重1.5),脱イオン水(比重1)を用いて検討した。土壌試料50gに過酸化水素と硫酸鉄を加え,50℃のホットプレート上で有機物を分解した。上澄み液をろ過したのち,残渣を比重分離器に移し,ヨウ化ナトリウム,塩化亜鉛,脱イオン水をそれぞれ加え,攪拌して一晩静置した。抽出液を比重分離器に注ぎながら上澄み液を流出させて450mlをビーカーに集めたのち,ろ紙(Whatman GF/C Diameter 47mm)上に捕集した。ろ紙を60℃で半日乾燥させたのち,Nile-Red溶液で染色し,60℃で1時間乾燥させた。オレンジフィルターを装着した実体顕微鏡で蛍光を照射しながらろ紙を撮影し,画像解析ソフトImageJでMPsの個数とサイズを計測した。 抽出量は脱イオン水(240 (100~380)個/kg),塩化亜鉛(1560 (440~1940)個/kg),ヨウ化ナトリウム(3670 (1700~5800))の順に高くなった。水は比重が1なので,ポリエチレン(PE)とポリプロピレン(PP)など軽いMPsが抽出されると考えられる。また,塩化亜鉛は比重が1.5前後なので,PEとPPに加えてポリスチレン(PS)とポリエチレンテレフタレート(PET)など比較的重いMPsも抽出されると考えられる。一方,ヨウ化ナトリウムは塩化亜鉛と同じ材質のMPsを抽出すると同時に,比重1.5以上のものも抽出するので,抽出量が最も多かったと推察された。 抽出されたMPsのサイズは1~12390平方μmで,変動幅が非常に大きいことが判った。また,水系や植物に影響を及ぼすと考えられる水抽出のMPs量はヨウ化ナトリウム抽出量の6%程度であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度には本研究で予定している三課題のうち「①土壌MPsの最適抽出法の確立」を終了し,「②土壌MPsの形態別定量」の一部を実施した。本研究はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
・土壌中MPsの形態別定量 土壌に混入したMPsは様々な形態で存在し,その存在画分によって挙動が異なる。例えば,遊離の状態であれば水と一緒に流れ,また粘土や有機物などと強く結合していれば,侵食などによって土壌粒子とともに動く。抽出試薬を選択することによって,土壌中のMPsを形態別に分けることができる。本研究では重金属の分別定量に用いる逐次抽出法を用いてMPsを分画したのち,ヨウ化ナトリウム溶液で分離・測定する。 ・MPsの土壌荷電特性に与える影響の評価 農地土壌のMPsの発生源としてはビニールハウスやトンネル,マルチ用フィルム,被覆肥料コーティング材などが考えられる。また,風や水によって未知のプラスチック粒子が土壌に混入することが予想される。本研究では各種MPs粒子を土壌添加し,その前後の陽イオン交換容量(CEC)を測定する。プラスチック粒子添加前後のCECの変化からMPsの土壌荷電特性への影響を評価する。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)