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生物農薬の適用拡大を推進するクオラムセンシング阻害技術の開発

Research Project

Project/Area Number 23K05005
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 38020:Applied microbiology-related
Research InstitutionUtsunomiya University

Principal Investigator

諸星 知広  宇都宮大学, 工学部, 准教授 (90361360)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Keywordsクオラムセンシング / アシル化ホモセリンラクトン / 微生物農薬 / 非病原性A. vitis / 生物農薬 / 阻害
Outline of Research at the Start

多くの植物病原性細菌は、アシル化ホモセリンラクトン(AHL)をシグナル物質とした細胞間コミュニケーション機構(クオラムセンシング)により、自身の病原性発現を活性化している。そのため、AHL分解活性を有する微生物を用いてAHLを人為的に分解すれば、病原性発現を効果的に抑制することができる。既に生物農薬として登録されている微生物が、AHL分解活性も合わせ持つことを証明できれば、幅広い植物病原性細菌への適用拡大が可能となり、新規農薬登録に関わるコストを大幅に削減可能である。本研究では、既存の生物農薬が高いAHL分解活性を示すことを実証し、生物農薬としての適用拡大の可能性を提示することを目的とした。

Outline of Annual Research Achievements

Allorhizobium vitisは、ブドウ根頭がん腫病の原因菌であるが、非病原性A. vitisは、その高い定着性から、ブドウ根頭がん腫病に拮抗作用を示す微生物農薬としての応用が検討されている。多くの植物病原菌は、アシル化ホモセリンラクトン(AHL)を介したクオラムセンシングにより、自身の病原性発現を制御しているが、AHLを人為的に分解することができれば、病原性発現を大幅に抑制することが可能である。本年度は、微生物農薬の候補である非病原性A. vitisから新規AHL分解遺伝子をクローニングし、その諸性質の解析を行うことを目的とした。
まず、AHLを添加した培地で非病原性A. vitisを培養したところ、培養後の上清からAHLが検出されなくなったことから、非病原性A. vitisはAHL分解活性を有することが明らかとなった。非病原性A. vitisのゲノム中には既知のAHL分解遺伝子と相同性を示す3つのORFが存在し、これらのORFをクローニングし、大腸菌に形質転換したところ、aiiVと命名した遺伝子を形質転換した大腸菌がAHL分解活性を示すことが明らかとなった。AiiVを発現、精製し、酵素活性を測定したところ、至適反応温度が30℃付近であり、50℃の熱処理によりほぼ失活することが明らかになった。最後に、aiiV遺伝子を広宿主範囲ベクターにクローニングし、AHLによりペクチナーゼ生産を制御するジャガイモ軟腐病菌Pectobacterium carotovorumに形質転換したところ、ジャガイモに対する腐敗活性が大幅に抑制されたことから、aiiVは植物病原菌の病原性抑制に効果的であることが明らかとなった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初予定に従って研究は順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

2年目以降は、緑肥として用いられているセスバニア植物に感染し、茎粒の形成と窒素固定を行うAzorhizobium属細菌を対象として、クオラムセンシング阻害効果を検証するとともに、緑肥による使用と病害抑止土壌の形成の両方を達成できる微生物製剤として利用可能か検討を行う。実験の推進方法は初年度に非病原性R. vitisで行ったものを踏襲することで、計画的かつ確実に研究を進める予定である。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (2 results)

All 2024 2023

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 非病原性Allorhizobium vitisのクオラムセンシング阻害活性と病害防除への利用可能性2024

    • Author(s)
      諸星知広, 廣瀬航希, 染谷信孝
    • Organizer
      令和6年度日本植物病理学会大会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] 非病原性Rhizobium vitisによるアシル化ホモセリンラクトン分解機構の解析と病原性阻害への応用2023

    • Author(s)
      廣瀬航希, 諸星知広, 染谷信孝
    • Organizer
      第75回日本生物工学会大会
    • Related Report
      2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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